研究課題/領域番号 |
60460144
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白江 公輔 阪大, 基礎工学部, 教授 (80029412)
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研究分担者 |
千原 国広 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80029561)
若林 淳右 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (70029461)
辻本 浩章 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90172014)
古川 久生 大阪大学, 基礎工学部, 教務職員 (10156961)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1986年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1985年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 超伝導 / ジョセフソン効果 / SQUID / バイオマグネティズム / 生体磁気信号 / ベクトル心磁図 / 心電図 |
研究概要 |
バイオマグネティズム(Biomagnetism)は新しい学問分野であり医学と工学の境界領域に位置する。生体細胞の活動に伴うKaやNaイオンの移動は電流源を形成し、ビオサバールの法則に従った磁界を発生する。これが生体磁気信号であり体表電位と表裏の関係に在るが、磁界の直達性とベクトル性のため電位情報に比べてより高度な生体情報を持っていると期待されている。然るに生体磁気信号は極めて微弱なため、1970年代におけるSQUID磁束計の発明により初めて計測が可能になった。 本研究はSQUID磁束計の機能を飛躍的に拡大するためその多チャンネル化を行ない生体磁気信号の同時多点計測を実現することを目的として行なわれた。この研究の期間中にdc SQUIDの多チャンネル化及び光ファイバと組み合わせた超伝導スイッチによるマルチプレキシング方式を用いた多チャンネル化を考案し、既に考案していた多チャンネルrf SQUIDと共に三つの多チャンネルSQUID増幅器を実現することが出来た。このような多チャンネルSQUID増幅器の応用としてベクトル心磁波計測装置を完成し多数の被験者についてVMCGの計測を行ない、心磁波の個体間の相違や信号源の状態について多くの知見を得た。 さらに計測点の増大を計るため被験者への圧迫感を極力抑えた同筒形ヘリウムデュワの設計を行ない試作を完了した。またグラディオメータとしては超伝導薄膜による角形2次微分形グラディオメータが効率、平衡度において従来のものより優れていることを見出した。このグラディオメータを用いると約20点の実装が可能で、マルチプレクサ形のSQUID増幅器と組み合わせた多点ベクトル脳磁波計測装置や信号源である電流ダイポールの実時間計測装置を開発中である。特に後者は逆問題解析装置として重要である。
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