研究課題/領域番号 |
60460145
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
奥田 襄介 熊本大, 工学部, 教授 (70040342)
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研究分担者 |
上田 裕市 熊本大学, 工学部, 助手 (00141961)
宇佐川 毅 熊本大学, 工学部, 助手 (30160229)
園田 頼信 熊本大学, 工学部, 教授 (70037836)
渡辺 亮 熊本大学, 工学部, 教授 (50040382)
江端 正直 熊本大学, 工学部, 教授 (40005319)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1986年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | マンマシンインタフェース / 離散単語音声認識装置 / タイムウィンドゲート / 空間的同期加算 / 咽頭マイクロホン / 指向性マイクロホン / PARCOR分析合成系 |
研究概要 |
近年、人間と機械とのインタフェースが重要視される中で種々の音声応答装置に代表されるような音声を介したマンマシンインタフェースの重要性はますます増大の傾向にある。こうした状況下で音声認識システムはすでに実用段階に入っているが、これらの装置が現場において実際に使用された場合種々の問題点が指摘される。その1つに騒音がある。騒音はどんな環境にも存在すると考えなければならないので、比較的理想的な条件下で開発された音声認識装置が騒音下でどの程度の成果を上げるかは甚だ疑問である。一方実際的応用例としては、自動車電話の音声ダイヤル、家電品の音声制御等、いずれの場合にも背景騒音が無視できない状況での使用が想定されている。本研究では、背景騒音による音声認識率の低下を、入力装置の段階において抑制する方法を検討し、その効果を実験的に明らかにした。具体的には、比較的完成度の高い特定話者用離散単語音声認識装置を使用し、騒音中で正確な音声への切り出しを行うためのタイムウィンドゲートと、複数のマイクロホンによる空間的同期加算や咽頭マイクロホン等SN比改善のためのいくつかの方法を利用し背景騒音の影響の低減を図った。また、不特定話者用の離散単語音声認識装置についても若干の検討を行った。 その結果、SN比が47dB以上なくては動作しなかった特定話者用音声認識装置が、一般語いについてSN比15dB程度まで、さらに認識語いを限定することによってSN比10dBでも正常な動作をさせることが可能となった。また、不特定話者用音声認識装置についても、現段階で幾分の改善が得られており、今後改良を重ねることによりかなりの成果が予想される。今後更に研究の余地はあるが、本研究によって音声認識の実用化において問題となる騒音の影響が明らかとなり、実用的な音声入力装置実現に一歩近付いたと言える。
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