研究課題/領域番号 |
60460148
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小瀬 邦治 広島大, 工学部, 教授 (40034409)
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研究分担者 |
堀田 多喜男 広島大学, 工学部, 助手 (30034359)
茂里 一絋 広島大学, 工学部, 助教授 (90011171)
平田 法隆 広島大学, 工学部, 助手 (80181163)
平尾 三郎 広島大学, 工学部, 助手 (70181138)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 港内での船の操縦性 / 船の操縦運動モデル / 曵船の性能 / 港内操船 / 要素操船 / 操縦性に対する浅水影響 |
研究概要 |
この研究は港内のような浅水域を低速で航行する船の操縦運動モデルを確立する為に、総合的な検討を加えることであり、結果を順に報告する。 第一に、低速で航行する船体に作用する流体力を拘束模型試験で調査し、その記述法について検討した。この結果、横運動が支配的な局面ではこの流体力に過去の運動によって撹乱された流体運動の影響が無視できないことがわかった。しかし、この現象は船体と流体の運動方程式を連成させて取扱う以外に考慮が困難であり、実用的見地から準定常の仮定下でモデル化を考えざるを得ない。この見地から、船体に作用する流体力について検討し、斜航特性に旋回運動の影響をつけ加える形の既提案のモデルの有効性を確かめた。 第二に、港内で重要になる浅水影響について調査し、前述のモデルに若干の高次の項をつけ加えるのみで浅水中にも適用しうることを確かめた。また、前進運動が支配的な局面における微係数に対する浅水影響についての資料をえた。 第三に、船体に作用する流体力以外に、操船手段とりわけ、港内で主に用いられる曵船の性能のモデル化を試みた。この結果、本船と曵船間の干渉は比較的に小さく、ラフな性能推定時には曵船の単独性能を用いうること、本船々速の増加に伴い、曵船の発揮しうる推力はその姿勢保持に費される分だけ、利用できなくなるが、その船体に作用する流体力が制御力として利用しうることがわかった。 第四には、操縦運動モデルで推定する必要がある港内における操縦運動について検討し、要素操船という概念を導入して整理した。この要素操船の考えで、港内の運動の大方が杷握可能であり、今後、数学モデルの有効性の確認、離着機操船の解明に有力な指針となることがわかった。
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