研究課題/領域番号 |
60460150
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
西岡 隆 筑大, 構造工学系, 助教授 (30011141)
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研究分担者 |
山本 泰彦 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (40061220)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | エネルギー吸収容量 / 耐震設計 / 累積塑性ひずみエネルギー / 骨組構造物 |
研究概要 |
構造物を倒壊に至らしめるような大地震に対する構造物の耐震安全性は、現在許容応力度法の延長として降伏時の耐力と靭性率から検討する手法が用いられている。これに対し、大地震における構造物の動的挙動は弾塑性域にわたるため、構造物の損傷を評価し耐震安全性を照査する方法としてエネルギー論による方法が考えられる。本研究は地震時に構造物に吸収される累積塑性ひずみエネルギー量と、構造物が本来有する吸収可能な塑性エネルギー量の大小関係から、耐震安全性を検討する可能性を考究したものである。それらの内容は以下のようにまとめることができる。 1.地震動によって構造物に入力される累積塑性ひずみエネルギーと構造物が吸収する塑性ひずみエネルギーの比率は地震動の非定常性、周波数特性によらず、主として構造物の特性にのみ依存する有効な指標であることを解析的に解明した。 2.鉄筋コンクリート門型ラーメンを用いた実験によって、不静定構造物のエネルギー吸収容量は構造物に形成される塑性ヒンジのエネルギー吸収容量の総和から推定することができること、崩壊時においては、応力の再分配によって各塑性ヒンジに蓄えられる累積塑性ひずみエネルギーは、地震動の特性によらず、ほぼ一定であることを明らかにした。 3.構造物の安全性と経済性の両者を満たたすための最適入力エネルギー配分を理論的に求めた。すなわち、多質点系構造物においては、剛性の総量を経済性の指標とし、系に入力するエネルギーを安全性の指標とするならば、剛性配分と入力エネルギー配分を一致させるように設定した場合が最適なエネルギー配分を与えることを明らかにした。
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