研究課題/領域番号 |
60460172
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉見 吉昭 東京工大, 工学部, 教授 (90016329)
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研究分担者 |
時松 孝次 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50134846)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 砂 / 液状化 / 原位置凍結サンプリング / チューブサンプリング / せん断剛性N値 / 非排水せん断強度 / 排水せん断強度 / 乱れ / 変形特性 / ダイレイタンシー / 室内試験 |
研究概要 |
N値の異なる数種類の地盤から原位置凍結サンプリングおよび通常のチューブサンプリングにより砂試料を採取して室内試験を行ない、不撹乱凍結試料に基づく原位置変形強度特性の把握、および通常のサンプリングにおける乱れの原因の解明と、乱れの評価手法の検討を行った。 凍結試料の実験結果から、(1)相対密度が同じ試料でも、堆積方法又は堆積年代が異なると非排水せん断強度が大幅に異なること、(2)しかし拘束圧で補正した換算N値と非排水せん断強度の間には、一方が大きくなれば、他方も大きくなるという、良い相関関係のあることが確認された。又、実験結果から予測した原位置の液状化強度は、過去の液状化事例に基づいて推定した結果と良い対応を示した。 一方、凍結試料とチューブ試料の試験結果を比較すると、(1)両者の静的排水強度には大きな差異が認められなかったが、(2)チューブ試料の非排水せん断強度は凍結試料の強度よりかなり小さく、又密度が高くなる程その傾向が顕著になっていること、(3)この相違は、サンプリングによる負のダイレイタンシー特性の変化に原因があることが分った。 サンプリング時の試料の乱れの原因を明らかにするために、凍結試料と同様の動的特性を持つ試料を作成して、さらに実験を行った。その結果、(1)サンプリング中のせん断履歴が、砂の非排水せん断強度を低下させる主要因であるが、応力解放のみの影響は少ないこと、(2)せん断履歴を受けた試料の密度変化がほとんど認められない場合でも、非排水せん断強度が著しく低下する場合のあること、(3)試料の乱れによる非排水繰返しせん断強度の低下とせん断剛性の低下との相関が良いことが示された。この結果、通常のサンプリングで得られた試料の質評価を、初期せん断剛性を用いて行う可能性が示された。
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