研究課題/領域番号 |
60460174
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森田 司郎 京大, 工学部, 教授 (30025902)
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研究分担者 |
角 徹三 豊橋技術科学大学, 建設系, 助教授 (40026092)
藤井 栄 京都大学, 工学部, 助手 (70144334)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1985年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 柱・梁接合部 / 2方向載荷 / 耐震設計 / 定着長さ / 曲げ下げ定着 / 接合部補強 / スラブ効果 |
研究概要 |
梁筋の柱への定着機構と接合部せん断力伝達機構が重複する外部接合部に焦点を当てた研究成果・知見をとりまとめると次の通りである。 1.外部接合部では、接合部剪断力の大部分が梁筋の定着折り曲げ部分から伝達されるので、トラス機構の成立が困難であり、斜め左縮束機構によって剪断力が伝達される。そのため、接合部横補強筋は剪断耐力に対する補強より、斜め圧縮材機構の維持のための拘束効果の役割を果たす。 2.梁下端筋の曲げ下げ定着は、接合部への剪断力伝達機構を複雑にするので、接合部内定着にくらべて、接合部の剪断剛性が低下する。これを補うためには、曲げ下げられた柱頭部の横補強を増強すべきである。 3.接合部の鉛直補強筋としての柱主筋は、横補強と同様に拘束効果を重視するのが適当と考えられる。柱主筋の中間筋の適正配置は必要ディテールとして規制すべきで、それを前提とした供試体による実験データが望ましい。4.柱軸力の接合部挙動への影響は鈍感とする従来の知見に拘らず、斜めひびわれの進展を遅延させ、性状を著しく改善する。 5.接合部の剪断耐力は繰り返し載荷によって低下するが、架横の要素として見れば、剪断剛性の著しい低下によって、大変形をもたらす点の方を重視すべきであり、剪断剛性の劣化モデルによって、架横としての限界変形時の耐力劣化を説明できる。 6.直交梁およびスラブの存在は外部接合部の剛性・耐力を著しく増強するが、直交方向の塑性変形履歴を受けた後では、その効果は著しく低下する。同時二方向載荷によって、復元力特性は見かけ上高エネルギー吸収型へ変化する。スラブが片側にのみ付く場合は、その影響は無視できる。 7.以上の実験的研究の成果に基づいて、外部柱・梁接合部の設計法を立案した。
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