配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
予混合型CO_2ガスダイナミックレーザの実験的研究を行うために実験装置である衝撃波管の改造を行い, さらに, レーザ出力を検出するための測定方法を確立した. 続いて, CO_2ガスダイナミックレーザーのノズルとして, くさび形ノズルを用いた場合, レーザ出力値はノズルスロートからの距離に対して依存性を示し, 最大出力を得るための適当な距離があることを明らかにした. また, レーザ出力の最大値を得るノズルスロートからの距離は, ノズル開き角が大きいほど上流側へ移動することが分かった. くさび形ノズルの持つこのような特徴は, くさび形ノズル出口で発生する斜め衝撃波に起因するものであるという結論に至った. これは以下のような研究によって得られた結果である. まず, シュリーレン法による流れの可視化実験を行い, 斜め衝撃波の発生を確認した. 続いて, 小信号利得測定実験と二次元数値解析を行った. 数値解析の結果, 小信号利得係数は, 先に述べたくさび形ノズルの特徴を示し, 実験結果は二次元数値解析結果と良い一致をみた. また, 光共振器設置によって流路に生じるくぼみの影響についても調べた. ガスダイナミックレーザの一つの方式として強制混合型がある. この強制混合型ガスダイナミックレーザの実験を衝撃波管で行った例は少ない. 本研究では, 通常の破膜型衝撃波管を二本組合せた実験装置で, 強制混合型ガスダイナミックレーザの発振を成功させ, 強制混合型ガスダイナミックレーザについての研究も行った. ガスダイナミックレーザの研究では, レーザ発振に利用する高温気体の物性値を知る必要があり, 本研究では, 今後の研究の第一歩として熱伝導率の測定を行った. また, 強制混合型ガスダイナミックレーザにおいては, 気体の混合機構および混合方式の研究は不可欠である. 本研究において気体の混合過程を調べるための糸口が得られた.
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