配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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研究概要 |
本研究の目的は, 原子炉燃料臨界安全モニターの開発にあり, 昭和57〜59年度の3年間に引き続き, Cf-252利用の3検出器雑音法を実際的方法を目指して改善, 確立することである. この方法では, Cf内蔵の検出器1個と, 中性子検出器2個を体系周辺に配置し, これらの検出器出力の相互, または自己パワースペクトルを信号処理によって得る. これらの量から作った比(スペクトル比)を確率過程論によって体系の中性子増倍率に関係付ける. 本研究3年間の主な成果を以下に列記する (1)上述のスペクトル比が, 見かけ上, 如何に検出器配置に依存するか予測する理論式を導き, 実験における検出器配置に対して指針を得た. (2)この式を, 原研のTCA装置で実験的に検証することを試み, 一部のデータで理論式と一致する傾向を得た. (3)モデル化円柱体系に対するモンテカルロ法シミュレーションコードを作成し, スペクトル比の検出器位置依存性に関し, 上記(1)の理論式の妥当性を明らかにした. (4)同じモンテカルロ法コードにより, Cf中性子源強度に対する, スペクトル比の依存性を調べ, この依存性が少いという結論を得た. (5)相互干渉系(2コニツト体系)への本方法の適用を考え, 2点炉近似に基ずく理論式の導出を行った. (6)遅発中性子がスペクトル比に及ぼす効果を定量的に調べ, 10Hz以上の周波数域では, この効果は考慮する必要がないと結論できた. 今後は, a.上記(2)の実験の続行, b.再処理燃料中に必ず存在するプルトニウムの核分裂が, 結果に及ぼす影響の検討, c.測定統計改善のための検出器改善, d.同じく統計改善のためのCf以外の外部中性子源使用の効用検討 などの課題がある.
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