研究課題/領域番号 |
60470035
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 国立公害研究所 (1986) 東京大学 (1985) |
研究代表者 |
不破 敬一郎 公害研, その他, その他 (00011792)
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研究分担者 |
原口 紘き 東京大学, 理学部, 助教授 (70114618)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 原子発光分析法 / 誘導結合アルゴンプラズマ / 絶対分析システム / 発光線波長表 / 発光強度 / 一元素標準化 / 多元素分析 |
研究概要 |
本研究では、近年新しい高感度分析法として普及している誘導結合アルゴンプラズマ(ICP)発光分析法において、標準溶液を用いないで多元素分析を行なう新しい分析システムを開発することを目的とした。分析化学においては現在種々の機器分析が普及している。ICP発光分析法もそのような機器分析法の一種であり、高感度で多元素同時または迅速分析ができる特長を有する。しかしながら、機器分析法により元素または化合物の定量を行うには、信号の濃度に対する標準化のために標準溶液が必要であり、検量線法による相対分析法である。一部の電気化学分析法では信号応答に物理学位を用いるために、標準を必要としない、すなわち絶対分析法が実現されている。ただし、その応用範囲は極めて狭い。そこで、本研究では励起光源として非常に安定なアルゴンICPを用い、絶対分析システムを行うための基礎的研究を行った。 具体的には、濃度既知の多元素(原理的には数10元素可能であるが、本実験では10元素とした)の発光スペクトルをまず測定し、特定波長の分析線の発光強度を標準発光強度としてコンピューターに記憶させる。次に、測定試料をICP中に導入し発光強度を測定し、コンピューター内蔵の標準発光強度との相対発光強度比を求めて、試料中の元素濃度を算出する。標準発光強度の変動がなければ、この原理にもとづいて分析のための標準溶液て必要としない絶対分析システムが可能となる。しかしながら、実際にはプラズマ光源,分光器,検出器,増幅器等の変動があるために、全測光系の補正が必要となる。そのためには、標準光源による補正が有効であるが、実用的分光分析システムで使用できる標準光源がないので、実際には1元素だけ(この場合鉄)の標準溶液を用いて標準発光強度を規格化する。1元素標準化法を開発し、実用化した。
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