• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

方解石によるフッソ化物イオンの取りこみ機構の解明とその地球化学的応用

研究課題

研究課題/領域番号 60470036
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 分析・地球化学
研究機関東京工業大学

研究代表者

一国 雅已  東京工大, 国立大学(その他), 教授 (20005804)

研究分担者 鶴見 実  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (70111680)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
キーワードフッ化物 / 方解石 / 苦灰石 / プロトドロマイト / イオンクロマトグラフィー / 分配
研究概要

難溶性炭酸塩中のFをイオンクロマトグラフ法で定量するための前処理として、塩酸による溶解とH型強酸性陽イオン交換樹脂による溶解を比較した。前者は迅速であるが、大過剰の【Cl^-】共存下で微量の【F^-】を定量することになり、下の少ない炭酸塩には適用できない。イオン交換樹脂による方法は数hのかきまぜが必要であるが、方解石、プロトドロマイトは完全に溶解でき、しかもこれらの鉱物中の【Cl^-】も同時に定量できる利点がある。この方法で100mgの炭酸塩中のppmレベルのFの定量が可能である。
この分析法を利用して、水溶液と方解石との間の【F^-】の分配を研究した。少量の【F^-】を含むCa【Cl_2】溶液に常温で【Na_2】【CO_3】溶液を加え、【F^-】を含む方解石を合成した。【F^-】の分配平衡が成立するのに15℃で300h以上を要した。アラレ石の場合と同様に、方解石中の1個の【CO(-3^(2-))】が2個の【F^-】によって置換されることが確かめられた。このとき[F]/【a_F】【a(-(Ca)^(0.5))】は定数となる。ここで[F]は固相中のF濃度(mol/g),【a_F】,【a_(Ca)】は溶液中の【F^-】,【Ca^(2+)】の活量である15℃におけるこの値は10であった。アラレ石ではこの値が89であったことから、方解石よりもアラレ石に下が取りこまれ易いことが結論された。
この結果を利用して、温泉水から生成した方解石型石灰華のF含量を説明した。温泉水は多くの場合、方解石について過飽和であることから、[F]/【a_F】【a(^(0.5)-(Ca))】よりも[F]【a(^(0.5)-(CO-3))】/【a_F】が定数となることを示した。[F]/【a_F】【a(-(Ca)^(0.5))】の実測値に方解石の溶解度積を代入して整理すると、[F]【a(^(0.5)-(CO-3))】/【a_】として15℃で1×【10^(-3)】の値を得た。温泉水と石灰華の分析値から計算したこの定数は0.4〜3.0×【10^(-3)】の範囲にあった。温度の効果、pH測定の不正確さを考慮すれば石灰華中の下はイオン交換機構による分配によってよく説明された。Mgに富で石灰華が比較的Fを濃縮していることから、方解石によるFの取りこみが陽イオン種にも影響を受けると考えた。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ichikuni,Masami: Analytical Chemistry.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ichikuni,Masami: Chemical Geology.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ichikuni, Masami: "Ion chromatographic determination of traces of fluoride in carbonates" Analytical Chemistry.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ichikuni, Masami: "Uptake of fluoride by calcite" Chemical Geology.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi