研究分担者 |
鈴木 輝一 北里大学, 衛生学部産業衛生学科基礎化学講座, 助教授 (30050305)
坂部 讓 北里大学, 衛生学部化学科分析化学教室, 助手 (10050593)
川嶋 武 北里大学, 衛生学部化学科分析化学教室, 助手 (70050622)
斉藤 博子 北里大学, 衛生学部化学科分析化学教室, 助手 (30050511)
白井 道子 北理大学, 衛生学部化学科分析化学教室, 専任講師 (10050527)
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研究概要 |
昭和61年度計画調書(継續)に記した内容の研究を行つた。 ○ゲルの網の目構造の中で可溶性プルシアンブルーsoluble Prussian Blue(s.P.B.と略す)を生成させる方法(第【I】法とす)により昭和60年度に明かになった最良の條件で、s.P.B.内包寒天ゲル粉末を製造し、【Co^(2+)】,【Cu^(2+)】,【Ni^(2+)】などの重金属イオンを捕集する能力を測定した。バッチ法で液中の【Co^(2+)】の平衡濃度を0.00×【10^(-4)】M以下に減少させた。 ○多量の【K^+】イオンが共存する溶液中で【Co^(2+)】捕集能をs.P.B.内包寒天ゲルについて測定し、重金属捕集能に対する共存アルカリイオンの影響をしらべた。 ○アクリルアミドゲル中にs.P.B.を内包させる実驗を行い、製造されたs.P.B.内包アクリルアミドゲルを用いて水溶液中の重金属イオン捕集能力の試驗を行った(【Fe^(3+)】,【Cr^(3+)】,【Co^(2+)】,【Ni^(2+)】,【Mn^(2+)】,【Cu^(2+)】,【Zn^(2+)】,【Cd^(2+)】,【Pb^(2+)】,などに対して)。 ○はじめにs・P・B・をつくって、それをゲルの網の目で包み込む方法(第【II】法)によるs・P・B・内包ゲルの製造、及び重金属捕集能試驗:(イ)水溶液中でs.P.B.を製造し、別に寒天ゲルを水中で加熱して溶解させ、それをs.P.B.溶液と混合した後冷却してゲル化させ、乾燥・粉砕してs.P.B.内包寒天ゲル粉末を得た。(ロ)s.P.B.水溶液にアクリルアミドゲルと架橋剤及び必要な試薬を加えて重合させ、粉砕、水洗してs.P.B.内包アクリルアミドゲルを製造することができた。(イ)及び(ロ)の製品の重金属捕集能の測定を行った。(第【II】法による製品は、或る重合属については第【I】法製品より劣った。) ○その原因を檢するため、水溶液中で自由に生成させたs.P.B.をセロハンチューブに入れて水溶液中の【Co^(2+)】捕集能を調べ、ゲルの網の目中で生成させたs.P.B.(第【I】法製品)に比して重金属捕集能が劣らないことを確かめた。 ◎多種の重金属イオンの混合水溶液及びIA族イオン共存時のそれにおける重金属捕集能測定の実驗が未了である。
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