研究課題/領域番号 |
60470061
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属製錬・金属化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小野 勝敏 京大, 工学部, 教授 (10026049)
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研究分担者 |
植田 幸富 京都大学, 工学部, 助手 (80111920)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | チタン / 希土類金属 / カルシウム還元 / チタン中の酸素 / チタンの脱酸 / 誘導還元 |
研究概要 |
(1)カルシウムが本来もつ物性値としての脱酸能力、すなわちCa-CaO平衡の酸素化学ポテンシャルとチタン中への固溶酸素濃度との関係を測定するために、1173-1573Kの範囲の一定温度で、カルシウム飽和蒸気と酸化カルシウムを金属チタンに接触、平衡させて急冷し、チタン中の溶解酸素を定量した。その結果次の実験式を得た。 1/2lu(【Po_2】/101325Pa)=lu(%O)+12.1-71900/T この実験からカルシウム飽和蒸気のチタン中の酸素の除去限界は上記の温度域では300から900PDMであることがわかった。 (2)Ti【O_2】粉体のカルシウム熱蒸気還元においては、還元過程でTiとTi【O_2】の中間の低位酸化物,【Ti_2】【O_3】とTiOが検出された。また酸化物相が還元されて消滅するまでは比較的すみやかに還元が進行しているが、金属相からの脱酸過程はきわめて緩慢となっている。さらに、還元の初期においてもすでに金属相が折出しているが、これらは粒子表面あるいは、カルシウム蒸気と接触しやすい充填層上部の粒子に存在しているものであろう。したがって、還元を静止粒体層のままで行うのではなく、撹拌操作を伴うかまたは、流動層による還元形態を用いれば、全体の還元速度の大幅な向上が可能であろうと考えられる。 (3)【Y_2】【O_3】に1000℃でCa飽和蒸気を作用させてみたが【Y_2】【O_3】は還元されず、【Y_2】【O_3】のままであった。次に【Y_2】【O_3】とNiOをY/Niモル比=1/3となるように配合し、圧縮成形して1600℃で8時間焼成したものを微粉砕した。この【Y_2】【O_3】-NiO粉体にやはり1000℃でCa飽和蒸気を20時間作用させたところ、誘導還元の結果金属間化合物Y【Ni_3】とCaOが生成した。そこでCaOのみを希塩酸で溶解除去し、Y【Ni_3】粉末のみを回収した。
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