研究課題/領域番号 |
60470071
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
斎藤 安俊 東京工大, 工業材料研究所, 教授 (40005236)
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研究分担者 |
伊藤 義孝 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (70016822)
丸山 俊夫 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (20114895)
阿竹 徹 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (30028229)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 機能性セラミックス微粉体 / DTA / DSC / 比表面積 / 浸漬熱 / 酸化チタン / 酸化亜鉛 |
研究概要 |
機能性セラミックスは、徴粒子化することでその属性が飛躍的に向上したり、特異な性質が現れる例があり、さらに新しい材料としての側面がひらかれつつある。このような時期にあって、これらの粒子径、表面積あるいは凝集性などを調べるにとどまらず、物理化学的立場から本質的な研究を進めることは極めて重要である。とくに熱測定は、表面エネルギーを直接測定できる利点がある。本研究では、まずDTA,DSCなどの熱分析技法における問題点について理論的考察を行い、今後の熱分析の取り扱い上有効な指針を得た。また酸化チタンおよび酸化亜鉛微粉体を調製し、表面積および浸漬熱測定を行い、熱化学的キャラクタリゼーションのための基礎的研究を行った。 まず古典的DTA,入力補償DSCおよび熱流束DSCによる実験結果から、一次相転移温度を正しく決定する方法を示した。また相転移による熱異常から転移熱を見積るためのベースラインについて、原理的に正しい引き方を導いた。さらに熱異常のピークの高さと加熱速度の関係を明らかにし、その解析から得られるいくつかの知見を示した。 アルコキシドから合成した酸化チタン微粉体については、X線回折、SEM観察、窒素吸着による表面積測定、熱流束型熱量計による25℃における水への浸漬熱測定を行った。その結果、合成した微粉体は非晶質であり、吸着水は可逆的に脱着することがわかった。しかし昇温して650Kを越えるとアナターゼに結晶化し、水の再吸着は減少する。これが試料の比表面積と水への浸漬熱にも現れることを明らかにした。 酸化亜鉛微粉体は、シュウ酸亜鉛の熱分解およびアルコキシド法により調製した。熱分解過程を詳しく調べ、得られた微粉体の粒径と形状および表面積測定による評価と関連づけて考察した。
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