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酸化物イオン導電性化合物における格子欠陥の相互作用と導電機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 60470079
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学・複合材料
研究機関東京大学

研究代表者

笛木 和雄  東大, 工学部, 教授 (80010750)

研究分担者 岸尾 光二  東京大学, 工学部, 助手 (50143392)
北澤 宏一  東京大学, 工学部, 助教授 (90011189)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1985年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード酸化物イオン導電体 / 欠陥平衡 / 相互作用 / 導電率 / 核磁気共鳴 / 2次イオン質量分析 / プロトン導電体
研究概要

本研究では、高い酸化物イオン導電性を要求する際に問題となるイオン性点欠陥どうしの相互作用が、欠陥の移動に及ぼす影響について、微視的・巨視的両面から追求し、高酸化物イオン導電性材料開発の指針を探ることを目的とした。
ペロブスカイト型酸化物固溶体【La_(1-x)】【Ca_x】Al【O_(3-ζ)】の酸化物イオン導電性について、微視的アプローチとしてNMRによる緩和時間及び吸収スペクトルの測定、巨視的アプローチとして導電率及びSIMSによる同位体拡散係数の測定を行った。導電率の結果を欠陥平衡論的に解釈することにより、酸素の輸送は、他の点欠陥と相互作用しない自由な酸素空孔を介して進行することが結論できた。SIMSによる測定は、気-固相間の表面交換反応に律速される過程を示唆する結果を与えた。緩和時間から求めた酸素移動の活性化エネルギーは、導電率のそれよりも小さく、酸素の局所的な運動を反映するものと考えられる。また、スペクトルの解析により、NMRが結晶中の原子の対称性に関する情報を得るのにも有効であることが実証された。
現在最も高い酸化物イオン導電体として知られている、擬ホタル石型酸化物の安定化【Bi_2】【O_3】について【^(17)O】-NMR測定及び導電率測定を行った結果、酸素移動の活性化エネルギーは、不純物添加量とともに増大し、点欠陥の相互作用が導電率を低下させることが明らかとなった。また、NMR測定から求まった活性化エネルギーが導電率のそれより大きいという、今まで知られていない関係が得られ、このことは今後、NMRによる固体内拡散の研究に新しい展開をもたらす端緒となるであろう。
並行して、プロトン導電性酸化物Sr【Ce_(0.95)】【Yb_(0.05)】【O_(3-ζ)】への水蒸気からの水素の溶解量、導電率の測定を行い、欠陥化学の立場から、格子間プロトンが生成し導電に寄与する機構を解明した。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takamasa Ishigaki;Shigeru Yamauchi;Kohji Kishio;Kazuo Fueki: Solid State Ionics. 21. 239-241 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takamasa ISHIGAKI, Shigeru YAMAUCHI, Kohji KISHIO and Kazuo FUEKI: "Dissolution of Deuterium into Proton Conductor Sr( <e_(0.95)> <Yb_(0.05)> <O_(3-(delta))> )" Solid State Ionics. 21. 239-241 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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