研究課題/領域番号 |
60470095
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村橋 俊一 阪大, 基礎工学部, 教授 (60029436)
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研究分担者 |
今田 泰嗣 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (60183191)
直田 健 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (20164113)
細川 隆弘 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (90029520)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | ルテニウム触媒 / ヒドロキシルアミン / ニトロン / イミン / ポリエステル / シアノヒドリン / アシルシアニド |
研究概要 |
アミンおよびアルコールの遷移金属錯体(パラジウム、ルテニウム等)による脱水素反応で生成する金属錯体中間体に着目し、効率の良い新形式の触媒的酸化反応の開発を行った。 1.(1)アミンを触媒的に酸化して、有機合成上有用なニトロン体に変換する方法について検討した。その結果、タングステン酸塩あるいは二酸化セレンを触媒とし過酸化水素で種々の第二アミンを酸化すると、相当するニトロン体が効率良く得られ、本法がニトロン体の一般的合成法となることを見いだした。タングステン酸塩を用いる同様の反応系で1,2,3,4-テトラヒドロキノリンからは、相当するヒドロキサム酸が効率よく合成できる。(2)上記の反応で得られるニトロン体を用いる生理活性物質の合成を検討した。その過程で、ニトロンと各種求核試剤との反応で得られるα-置換ヒドロキシルアミンが、三塩化チタンにより第二アミンあるいはイミンへそれぞれ容易に変換できることを見いだした。(3)第二アミンをルテニウム触媒の存在下に、t-ブチルヒドロペルオキシドで酸化し、相当するイミン体に効率よく変換する新しい反応を開発した。 2.(1)ルテニウム触媒を用いてアルコール二分子からエステルを簡易に合成する方法について実用的見地から検討し、香料として用いられる有用なエステル類およびポリエステルの合成を行った。また、本エステル化反応でアルコールの脱水素により生成する水素を用いて、オレフィンの水素化が行えることを明らかにした。(2)ルテニウム触媒存在下に、シアノヒドリンをt-ブチルヒドロペルオキシドで酸化して、アシルシアニドを合成する方法を開発した。さらに、アシルシアニドが第一アミンの選択的アシル化試剤となることを明らかにし、本法を用いて種々のスペルミンあるいはスペルミジンアルカロイドを合成した。
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