研究課題/領域番号 |
60470101
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
宮田 清蔵 農工大, 工学部, 助教授 (90015066)
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研究分担者 |
武田 猛 東京農工大学, 工学部, 助教授 (40111455)
田坂 茂 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10134793)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 非線形光学効果 / 第2次高調波 / 第3次高調波 / ジオレフィン系化合物 / ポリジオレフィン / カルコン系化合物 |
研究概要 |
有機非線形光学材料はレーザー光の波長を1/2又は1/3に交換したり、光スイッチング、光ICなどの大きな諸機能を有するので最近特に注目されている。これらは次世代の光技術において中核材料としての役割を果すと考えられている。我々は高分子及び低分子有機物質に関してその構造と非線形光学効果の相関を明らかにし、新しい高機能性有機材料を開発した。以下にその成果を箇条書きにて示す。 1.第3次高調波発生(THG)に関して理論的に検討し、分子屈折がTHGに大きな影響を示すことを明らかにした。その結果THG強度は誘電率の5乗に、ほぼ比例することを実験的にも確かめた。 2.理論から予測したように、ジオレフィン及びその高分子に大きな非線形光学効果(THG)が存在することを明らかにした。 3.強いレーザー光を照射すると多くの物質は損傷を受ける。高分子化したジオレフィン化合物は数拾メガワットの光照射にも耐えることを見出した。この値は従来の無機材料の約一桁大きな値である。 4.カルコンの同族体に関して、大きな2次の非線形光学効果(SHG)があることを見出した。この物質は可視域に光の吸収がないので、結晶成長をうまくすれば光学デバイスとして期待される。 5.パラニトロアニリンは分子中に大きな双極子モーメントを有しており、大きな非線形光学特性が期待される。しかし実際は結晶中に対称中心が存在しSHGは発現しない。しかしポリオキシメチレン高分子と混合するとそのコンプレックスの対称性が変化し非常に大きなSHGが発現することを発見した。このような方法は分子設計のみでSHG特性を予測することができ、非線形光学発現に大きな進歩をもたらすと期待される。
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