研究課題/領域番号 |
60470110
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
東村 敏延 京大, 工学部, 教授 (20025860)
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研究分担者 |
沢本 光男 京都大学, 工学部, 助手 (90150325)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | リビング重合 / カチオン重合 / 極性基をもつビニルエーテル / p-メチルスチレン / N-ビニルカルバゾール / ヨウ化水素-ヨウ素開始剤 / 過塩素酸アセチル / イオン輸送 |
研究概要 |
所定の末端基と分子量、単分散の分子量分布をもつポリマーは、リビング重合によってのみ生成が可能であり、リビング重合は高機能が要求されるポリマーの合成には不可欠な重合法である。しかし、ビニルモノマーからはアニオン重合によってリビングポリマーが得られるが、カチオン重合では本研究者が最近見出したHI/【I_2】系開始剤によるアルキルビニルエーテルの例があるのみである。本研究は極性基をもつ種々のビニルモノマーのカチオンリビング重合の可能性と、生成ポリマーの金属イオン捕促能を検討したものである。 1.極性基をもつビニルエーテルのリビングカチオン重合-エステル基(2-アセトキシエチル基),オキシエチレン鎖,およびフェノキシエチレン鎖をもつ3群のビニルエーテルから、HI/【I_2】系開始剤を用いると、適当な反応条件を選ぶことにより、それぞれリビングポリマーが得られることを見出した。この結果、置換基に極性基をもち、末端基と分子量分布の規制されたポリマーを、カチオン重合で合成することが可能となった。 2.ビニルモノマーのカチオンリビング重合-ビニルエーテル以外のモノマーのリビング重合の可能性を検討した。置換基の電子供与性の小さいp-メチルスチレンには求核性の小さい過塩素酸アニオンを、また、電子供与性の大きい置換基をもつN-ビニルカルバゾールには求核性の大きいヨウ素アニオンを対イオンに用いると、カチオンリビング重合が可能となることを明らかにした。 3.オキシエチレン鎖をもつポリビニルーテルのアルカリ金属イオン捕促能-4ケのオキシエチレン鎖を置換基とするポリマーは【K^+】に対して大きい捕促能を持つことを見出した。また、このポリマーは【K^+】の液膜輸送でも有効なキャリヤーとなることがわかった。
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