研究課題/領域番号 |
60470112
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山田 仁穂 熊本大, 工学部, 教授 (40040349)
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研究分担者 |
永田 法子 熊本大学, 工学部, 助手 (80180496)
岩田 裕子 熊本大学, 工学部, 助手 (00292566)
小出 善文 熊本大学, 工学部, 助手 (40040430)
伊原 博隆 熊本大学, 工学部, 講師 (10151648)
正泉寺 秀人 熊本大学, 工学部, 助教授 (80040426)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1985年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | テロマー / ポリペプチド / 界面活性剤 / ミセル / 二分子膜 / ヘリックス / 超構造体 / 不斉選択性 |
研究概要 |
重合度3〜20の水溶性オリゴマーを親水部とする一鎖および二鎖型界面活性剤を合成し、水溶液中での分散状態と酵素モデルへの応用を検討した。 1.ドデカンチオールおよびメルカプトコハク酸ジドデシルエステルを連鎖移動剤としてアクリル酸のテロメリゼーションを行い、一鎖および二鎖型のテロマー型界面活性剤を合成した。一鎖型化合物からはミセルが、二鎖型化合物からは二分子膜が形成されることを確認した。 2.ヘキサデシルアミンおよびL-グルタミン酸ジドデシルアミンを開始剤として、酸性アミノ酸および塩基性アミノ酸からなるポリペプチド型界面活性剤を合成した。 3.一鎖型ポリ(L-リジン)はpH1〜13の水に分散し、界面活性剤特有のcmc挙動を示す。ペプチド鎖はcmc以上においてもヘリックス-コイル転移を保持する。一方、末端に長鎖アルキル鎖を持たないオリゴ(L-リジン)ではpH10以上で加温するとβ-型の凝集が起こるが、一鎖型ポリ(L-リジン)ではα-ヘリックス構造が安定化されることが明らかになった。このポリ(L-リジン)をマトリックスミセルとするエステル類の加水分解反応においては、不斉選択性がヘリックス-コイル転移によって逆転することが見出された。 4.二鎖型ポリ(L-アスパラギン酸)およびポリ(L-グルタミン酸)は水中で二分子膜から成るヘリカルな超構造体を形成することが明らかになった。ヘリックスの形成にはポリペプチドの二次不斉が関与しており、重合度の小さいものやDL体からは形成されなかった。一方、ヘリックス超構造体の発現メカニズムはアスパラギン酸の場合ダブルヘリックスを経由し、グルタミン酸の場合にはリボン状ラメラ会合体のCoilingを経由していることが確認された。
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