研究課題/領域番号 |
60470115
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
片山 俊 阪大, 基礎工学部, 教授 (50029386)
|
研究分担者 |
大垣 一成 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (80107078)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1985年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
|
キーワード | 超臨界流体 / エントレーナ / 抽出分離 / 高圧相平衡 / 溶解度 / 混合溶媒 / 二酸化炭素 |
研究概要 |
超臨界流体を利用した抽出分離の発展にとって、各抽出目的成分に対する最適なエントレーナーの探索は、極めて重要な課題である。本研究では、高級脂肪酸やそのグリセリド、あるいはビタミンの高密度二酸化炭素中への溶解度を実測し、その際の操作変数である温度、圧力の影響について状態方程式を使って検討した。その結果、比較的簡単な状態式に2個の二成分系定数を導入すすることにより、かなり満足できる結果を得た。 次に抽出目的成分をビタミンEに決め、エタノールと水を同伴させた高密度二酸化炭素中へのビタミンEの溶解度を実測した。その結果、水を同伴成分とした場合、三相共存領域の出現で相平衡関係が非常に複雑となったが、ビタミンEのの溶解度には大きな変化がみられなかった。一方エタノールを同伴させた場合、エタノールの添加濃度に比例して溶解度が増加し、5%程度の添加量で、純粋二酸化炭素溶媒の時の数倍の溶解度を呈し、エタノールのエントレーナ効果がかなり大きいことを確認した。上記状態式による相関は悪く、従って経験的に、同伴成分の濃度と溶解度とを関係づける式を用いて検討した。 また、高級脂肪酸のひとつであるステアリン酸の高密度二酸化炭素中への溶解度と、メチルエチルケトンを同伴させた場合の溶解度の変化についても上記の方法による相関を試み良好な結果を得た。この場合、メチルエチルケトン30%の添加量により10倍以上の溶解度が得られた。 三成分系の臨海軌跡を状態方程式より推算し、この結果と実験結果とを比較することにより、定性的にはこれらの現象を十分表現しているものと考えられ、今後エントレーナ探索に際して有用な情報を与えるものと考えられる。
|