• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

作物根による燐の吸収・移行に対するアルミニウムの阻害機構

研究課題

研究課題/領域番号 60470122
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 土壤・肥料
研究機関北海道大学

研究代表者

但野 利秋  北海道大学, 農学部, 助教授 (40001440)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードアルミニウム耐性 / 根の伸長 / 燐の吸収・移行 / アルミニウムと燐の共沈
研究概要

1.アルミニウム耐性が弱いオオムギにおける、アルミニウムによる燐の吸収・地上部移行阻害の主因は、アルミニウムによる根の伸長阻害にある。
2.オオムギの単位根長当り燐吸収能は、2ppmAlにより高燐条件下では阻害されないが、低燐条件下では強く阻害され、アルミニウムによって燐の地上部移行量低下がもたらされる第2の要因になる。
3.根における燐とアルミニウムの共沈は、作物のアルミニウム耐性の強弱をとわず燐の地上部移行を阻害するが、この要因による燐の地上部移行阻害の程度は小さい。
4.上記の結果、アルミニウム耐性が弱い作物の場合には、培地の燐濃度が0.05ppmPあるいはそれ以下の条件下で、アルミニウムによって燐欠乏が強く促進され、アルミニウム障害と燐欠乏が併発することになる。したがって、培地にAlが共存する場合には、高燐条件と比較して低燐条件で、作物の生育はより強く阻害される。
5.アルミニウム耐性が強いイネでは、根の表面における燐とアルミニウムの共沈のみが、アルミニウムによる燐の吸収・移行低下の原因であり、したがって、アルミニウムが燐の吸収・移行におよぼす影響は小さい。
6.アルミニウム耐性を異にするコムギ10品種の地上部P含有率は、10ppmAl処理によって、耐性が弱い品種ほど低下する。アルミニウムによる燐の地上部移行の低下を支配する要因としては、アルミニウムによる根の伸長阻害に起因する個体としての燐吸収能の低下が最も重要であり、根における燐とアルミニウムの共沈およびアルミニウムによる単位根長当り燐吸収能の低下も2次的な要因として寄与する。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 但野利秋: 日本土壌肥料学雑誌. 58. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 但野利秋: "植物栄養特性の遺伝的側面(不良培地条件に対する作物の耐性とその遺伝制御)" 博友社(東京), (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Toshiaki Tadano;Akira Tanaka: "Mechanism of inhibition of absorption and translocation of phosphorus by aluminum an rice and barley." Japanese Journal of Soil Science and Plant-Nutrition. 58. in press (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi