研究課題/領域番号 |
60470136
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 稔夫 京大, 農学部, 教授 (90026427)
|
研究分担者 |
中川 好秋 京都大学, 濃学部, 助手 (80155689)
西村 勁一郎 京都大学, 濃学部, 助手 (70026558)
岩村 俶 京都大学, 濃学部, 助教授 (30026570)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
キーワード | 昆虫幼若ホルモン / 構造活性相関 / ピレスロイド / ベンゾイルアミノチアジアゾール / ベンゾイルフェニルウレア |
研究概要 |
これまでの関連領域における研究実績をふまえて実施した本研究は、2年間という短期間ながらおおむね順調に推移しほぼ所定の成果を収めることができた。以下にその概要を示す。 1.テルペン型天然昆虫幼若ホルモン誘導体の一部をオキシムエーテル構造に置き換えた化合物に有意な幼若ホルモン活性を認めた。さらに残りの構造部分を非テルペン型のフェノキシフェノキシおよびベンジルフェノキシ構造に変換したところ極めて活性の強い誘導体を得た。類縁体の構造活性相関を定量的に解析して、高いホルモン活性発現には適切な分子の立体構造と位置持異な官能構造の存在が必要なことが明らかとなった。 2.エステル構造をもつ合成ピレスロイドのアルコール側、および酸側の構造を系統的に修飾した化合物について、ワモンゴキブリに対する殺虫活性およびゴキブリの神経系における異常興奮誘起活性を測定した。各々の生理活性における構造活性相関を化合物群ごとに解析した結果、これらの生理活性の大きさは主として分子の立体的要因と疎水性によって支配されていることがわかった。摘出神経に対する作用を内部電極法,膜電位固定法によって調べると、ピレスロイドはナトリウムイオン電流を異常に増大した。 3.ベンゾイルフェニルウレア類に近い構造をもつフベンゾイルアミノチアジアゾール類のベンゾイル側のオルト位、およびフェニル側のパラ位に各種置換基を導入し、アカイエカ幼虫およびニカメイチュウに対する殺虫活性を測定したところ、ベンゾイル側に関しては電子供与性の、フェニル側に関しては電子求引性の置換基が活性の増大にとって好ましいことが明らかになった。ベンゾイルアミノチアジアゾール類における置換基効果は、ベンゾイルフェニルウレア類の場合と詳細な点で異なるものであった。
|