研究課題/領域番号 |
60470137
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
白石 信夫 京大, 農学部, 助教授 (70026508)
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研究分担者 |
横田 徳郎 京都大学, 名誉教授 (60026507)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 発泡体 / 木材 / 化学修飾木材 / 溶液化 / ウレタン樹脂 / 多価アルコール / ポリエチレングリコール |
研究概要 |
本研究は化学修飾木材よりの発泡体の調製という形で始められた。エステル化、エーテル化木材などが、多官能性で高分子化の可能な有機化合物に溶解することを見い出し、その溶液系より、空気との複合材料である発泡成形樹脂を調製することを試みたわけである。そのような発泡体は、たとえば、化学法によりポリウレタン系発泡体をオープンモールド・ワンショット法で行うという形で調製し得た。すなわち、アリル化木材、エチル化木材など化学修飾木材を、1.チ-ブタンジオールなど多価アルコール、さらにはビスフェノールAに、50%以上の濃度で溶解したのち、発泡剤として変化量の水と反応剤としての多価イソシアネート化合物を加えてよく混合し、2〜3分加熱することにより、一連の化学修飾木材-ウレタン樹脂発泡体を得た。主として、配合組成、配合比に依存して発泡体の比重0.04〜0.6g/【cm^3】と広範なものが得られ、低比重のものでも十分な強度と形状復元性を示した。 研究の後半で、無処理木材の溶液化物より、性質のすぐれた実用的な発泡体が得られることが知られ、それらに検討の中心が移った。無処理木材を、多価アルコール類,ポリエチレングリコール(PEG),ビスフェノール類に溶解させうることを知り、とくにそのPEG溶液より発泡体の調製を系統的に検討した。その結果、50%以上の濃度の木材-PEG溶液を、まずプロピレンオキサイドやε-カプロラクトンと反応させ、それぞれれ重付加および開環重合により、溶液構成成分に、末端に水酸基を有し各様の鎖長を持つ側鎖を導入したのち、水やフレオンなど発泡剤、発泡調製剤および多価イソシアネート化合物を加え、加熱することにより、組成と組成比に依存した発泡体を、軟質から硬質まで各様に得た。それらは、外観、物性、形状復元性などが、当該市販品に十分匹敵するものであり、また、木材成分の存在が発泡体形成上重要であることが知られた。
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