研究課題/領域番号 |
60470145
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米田 文郎 京大, 薬学部, 教授 (80040327)
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研究分担者 |
田中 圭 京都大学, 薬学部, 助手 (50093266)
原山 尚 京都大学, 薬学部, 助手 (30025712)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | デアザフラビン / 補酵素【F_(420)】 / 自動循環酸化 / 光学活性 / 不斉還元 / 5-アリーリデンバルビツール酸誘導体 / 核酸塩基二量化 |
研究概要 |
5-デアザフラビン系補酵素並びにその類縁体は生命の発生と深い係り合いを持つことが最近解明されつつあり有機化学のみならず生化学的見地からも興味のある化合物である。これらの合成研究及び各種合成品を用いた機能性に関する化学的研究を行ない以下に記述するいくつかの成果を得た。 1.5-デアザフラビン系補酵素【F_(420)】の全合成研究-【F_(420)】の主要な構成単位の発色団部を2つの効率的短行程合成により合成し、10位側鎖の乳酸含有ペプチド部も別途合成し、これらをフォスファイト法によりリン酸トリエステルへ導くconvergent合成を行った。現在この【F_(420)】保護体の収率の向上と脱保護による全合成の完結につき検討中である。 2.5-デアザフラビン系多環化合物による自動循環酸化-pyrimidine fused5-dFやmixed flavin,(bent)doubTe-headed5-dF等を合成しそれ等の自動循環酸化能を調べたところいずれの場合も5-dFより高い酸化能を示した。 3.光学活性5-デアザフラビン(5-dF)の合成とその不斉還元能-種々な光学活性5-dFを合成しethyl benzoyHormateに対する非酵素的不斉還元を調べたところ0〜25%e.eで不斉誘導が認められた。軸不斉5-dFも合成しその化学的、光学的挙動を調べた。 4.5-dF類縁体の合成とそれを用いる酸化反応-各種5-arylidene barbturic酸誘導体を合成した。これ等の化合物は緩和な中性条件下のallylic 及びbenzylicアルコールのカルボニル化合物への酸化やチオールのジスルフィドへの酸化に有効であることが見出された。 5.核酸塩基2量化に対する5-dFの作用-5-dF誘導体とりわけD-ribityl基を有する5-dFはジメチルチミンの2量化反応に対して著しい阻害能があることが発見された。
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