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木材腐朽菌の生産する抗菌, 抗免疫活性物質の探索と医薬品開発への基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60470148
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関京都大学 (1986-1987)
徳島大学 (1985)

研究代表者

藤多 哲朗  京都大学, 薬学部, 教授 (40027024)

研究分担者 時本 景亮  日本きのこセンター, 菌蕈研究所, 室長代理 (20088842)
上里 新一  京都大学, 薬学部, 助手 (50111969)
井上 謙一郎  京都大学, 薬学部, 助手 (40025713)
上田 伸一  京都大学, 薬学部, 助教授 (20025688)
研究期間 (年度) 1985 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード木材腐朽菌 / アミノイソ酪酸 / アミノアルコール / ヒペルシン / トリコポリン / トリコスポリン / ヒポクレア / トリコデルマ / レンチアレキシン
研究概要

シイタケ栽培のホダ木に寄生し, その栽培に被害を与える木材腐朽菌トリコデルマ属, ヒポクレア属の菌類に焦点を当て, それらから, 抗菌, 免疫抑制活性を示す成分を単離し, それらの化学構造を決定し, さらに構造と生物活性との相関性ならびに菌相互作用に関係する化学物質について研究した.
まず, 抗シイタケ菌発育阻害作用を指標にして, 活性成分を検索し, トリコデルマ属菌の培養液から, 分子量約1000のトリコポリン類と分子量約2000のトリコスポリン類が単離され, いずれもペプチドであった. トリコポリン類は, N-末端が炭素11個の分岐脂肪酸残基で, C-末端が新ジアミノアルコール, トリコジアミノールで保護され, その間は9個のアミノ酸残基からなっている. トリコスポリン類は, N-末端がアセチル基で, C-末端がフェニルアラニノールで保護され, その間は19個のアミノ酸残基を有している. なお, オキシ脂肪酸を含む新デプシペプチドも得られた. ヒポクレア属のオオボタンタケからは, トリコスポリンと類似のヒペルシンB類が得られ, C-末端のアミノアルコールはバリノール, イソバリノールであった. これら3種のペプチド類の化学的な特徴は, 脂溶性であり, 異常アミノ酸, α-アミノイソ酪酸を高比率で含むことである.
免疫抑制作用は, トリコデルマ属菌6種について検索, 4種の菌株に活性が認められ, いずれもトリコポリン含有画分であった. 合成トリコポリン類縁体も強い活性を示した. 脂肪酸残基の欠如した遊離のアミノ基を有する誘導体には全然活性がみとめられなかった. この現象は, 抗菌活性やラット肝臓ミトコンドリアにおける脱共役作用においても同様に観察された.
菌相互作用によりシイタケ菌は新不飽和脂肪属アルコール, レンチアレキシンを生産する. これを指標にして害菌抵抗性のシイタケ菌株の選抜に用いることが可能となった.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Tokimoto, Keisuke: Priceedings of the Japan Academy series B. 63. 277-280 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fujita, Tetsuro: Journal of Antibiotics. 41. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tokimoto,Keisuke: "Increased or induced formation of antifungal substances in cultures of Lentinus edodes by the attack of Trichoderma spp." Proc. Japan Acad.63. 277-280 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fujita,Tetsuro: "Structural Elucidation of Trichosporin-B-Ia, IIIa, IIId and V from Trichoderma polysporum" J. Antibiotics. 41. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤多哲朗: Journal of The Chemical Society,Perkin Transaction 【I】.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 藤多哲朗: J.C.S.Chemical Communications.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 時本景亮: Proceedings of Japan Academy.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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