研究課題/領域番号 |
60480009
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山中 健生 東京工大, 理学部, 教授 (40028113)
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研究分担者 |
福森 義宏 東京工業大学, 理学部, 助手 (60135655)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 鉄酸化細菌 / 鉄酸化酵素 / チトクロム / 電子伝達 / Thiobacillus ferrooxidans |
研究概要 |
鉄酸化細菌Thiobacillus ferrooxidansによる2価鉄の酸化機構を分子レベルで解明するため本研究を行った。内容6001の培養装置を用いた培養を数回繰返して得た本細菌の菌体約200gから、2価鉄の酸化に関与する酵素などを抽出精製し、それらの諸性質を明らかにし、さらに2価鉄の酸化に伴う電子伝達経路を推定した。 1.チトクロムc-552:菌体を超音波処理とフレンチプレス処理により破壊し、遠心分離して得た上澄みから、CM-セルロースカラム等によるクロマドグラフィーで電気泳動的に均一な状態にまで精製した。チトクロムc-552は、酸化型で441nmに、還元型で417,523,552nmに吸収極大を示す。その分子量は、14000で、還元型は本細菌のa型チトクロムを多く含む膜画分により酸化される。 2.鉄酸化酵素:上記の遠心分離上澄みから、CM-セルロースカラムによるクロマトグラフィーとセファクリルS-200によるゲルろ過により電気泳動的に均一な状態にまで精製した。この酵素は、282nmと382nmに吸収極大を示し、分子量は63000である。1分子中に18-20個の非ヘム鉄と6個の酸不安定イオウを含み、pH4で2価鉄の存在下にラスチシアニン(銅タンパク質)を速やかに還元する。 これらの結果から、本細菌の2価鉄の酸化に伴う電子伝達は次のように起こると考えられる。 【Fe^(2+)】→鉄酸化酵素→ラスチシアニン→X→チトクロムc-552→a型チトクロム→【O_2】 この電子伝達系の精製標品を用いた再構成にはまだ成功していないが、今後の研究によりそれを達成する予定である。
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