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園芸作物におけるエチレンの生理作用と青酸代謝

研究課題

研究課題/領域番号 60480041
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 園芸・造園学
研究機関愛媛大学

研究代表者

水谷 房雄  愛媛大, 農学部, 助教授 (20026595)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
キーワードエチレンの生合成 / 青酸代謝 / ACC / クリマクテリック / 果実の成熟 / β-シアノアラニン合成酵素
研究概要

園芸作物、とくに果実を用いてエチレンの生成に伴なう青酸代謝について調査を行った。クリマクテリック型果実は成熟に伴って急激な呼吸の上昇とエチレン生成がみられるが、この時シアンを代謝する酵素であるβ-シアノアラニン合成酵素活性も急激に増加することが明らかとなった。一方、非クリマクテリック型の果実は成熟に伴って呼吸の上昇もエチレン生成の増加も認められないが、β-シアノアラニン合成酵素活性の増加も認められなかった。しかしながら、非クリマクテリック型果実でも老化する過程では、わずかにエチレン生成の上昇が認められ、それに伴ってβ-シアノアラニン合成酵素活性の増加も認められた。また、リンゴ果実を切り刻むと傷害エチレンの発生が認められるが、それに伴ってβ-シアノアラニン合成酵素活性、シアン含量の増加が認められた。組織中のシアン含量を測定するのに、組織のホモジュネートを直接【Br_2】でブロム化して、BrCNをECDもしくはFTDがスクロマトグラフを用いた。従って、本研究における生体内のシアン含量は必ずしも遊離のシアンだけを表わしているとは言えない面がある。そこで、更にシアンの局在性を調査したところ、本方法で測定されるシアンの大部分は膜構造に結合しているらしいということが分った。また、クリマクテリック型果実では成熟に伴って上昇する呼吸はシアン耐性呼吸径路が働いているとされているが、本研究の結果より、このシアン耐性呼吸はβ-シアノアラニン合成酵素活性の増加と密接に結びついているように思われた。
以上の結果より、植物体におけるエチレンの生合成には青酸代謝が密接に関連しており、窒素の代謝という点からみるとエチレンの生合成はアミノ酸代謝の一部であると言える。今後、エチレンの生理作用に関しては、その作用点、代謝という面からの研究がなされる必要があると思われる。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Fusao Mizuatni: 園芸学会雑誌. 55. 273-278 (1980)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fusao Mizutani: 愛媛大学農学部紀要. 31. 247-256 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fusao Mizutani: 園芸学会雑誌. 56. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fusao Mizutani: "Cyanide metabolism involved in ethylene formation of ripening or wounded fruit tissues" Journal of the Japanese Society for Horticultural Science. 55. 273-278 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fusao Mizutani: "Cyanide metabolism involved in ethylene biosynthesis in ripening peach. Japanese apricot. and loquat fruit" Memoir of the College of Agriculture, Ehime University. 31. 247-256 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fusao Mizutani: "Cyanide metabolism linked with ethylene biosynthesis in ripening apple fruit" Journal of the Japanese Society for Horticultural Science. 56. in press (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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