研究課題/領域番号 |
60480068
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 昌一 東大, 海洋研究所, 教授 (90013549)
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研究分担者 |
白石 学 東京大学, 海洋研究所, 教務職員 (00126088)
立川 賢一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (20013584)
茂木 雅子 東京大学, 海洋研究所, 助手 (20013568)
石井 丈夫 東京大学, 海洋研究所, 教授 (80013564)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 電算機プログラム / 資源診断 / 資源管理 / 資源予測 / 漁獲割当量 / 小型底曳網漁業 / ミンククジラ |
研究概要 |
本研究は、データの解析から資源診断・管理までを一貫して考え、情報の不十分さに応じて合理的判断を下し得るような方式を開発する目的で、資源診断・予測・管理のアルゴリズムを開発し、他方、情報の制約のなるべく少ない資源管理方式を考案し、その方式の動態特性についてシミュレーション法等により検討したものである。 1.資源診断法・予測法の開発 計算システムは、漁業や資源の現状分析、および何等かの管理方策を実行した時の漁業、資源および経営に生ずる変化の予測の2つの部分からなる。種々の状況や条件に対応するため、計算プログラムは、電算機との対話形式をとっている。管理方策の効果を見る評価項目としては、漁獲量、漁獲金額、1人当り付加価値額など7項目を選んだ。漁業を類型化し、計算は類型別に行い、各類型ごとの漁場選択のモデルも組込んだ。新潟県沿岸の小型底曳網の資料により、ヒラメおよびマガレイの2種について計算を行った。両資源とも漁獲努力は過剰で、また小型魚の獲り過ぎである。網目制限は効果がなく、機関馬力制限は有効であるが、類型により利害が異なる。 2.資源管理法の開発 資源量Pの現在水準、およびその年変化△Pに注目し、任意に設定された目標資源量Pvを参照しつつ、毎年の漁獲割当量Yを、Yttr=Yt〔1+h(Pt-Pv)/Pv+g△Pt/Pt〕によって計算する方式を考えた。ここで管理実行に必要な情報は相対的資源量指数のみで、資源の動態モデルも不要である。南氷洋のミンククジラを想定したモデルについてシミュレーションを行った結果、hおよびgの値が適当であれば、極めて安定した管理の実行が可能であることが示された。Pvを自動的にMSYの水準に調整するアルゴリズムも有効であった。
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