研究課題/領域番号 |
60480071
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 北星学園大学 (1986) 北海道大学 (1985) |
研究代表者 |
京野 禎一 北星大, 経済学部, 教授 (40001391)
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研究分担者 |
藤島 広二 農林水産省, 中国農業試験場経営部, 研究員
澤田 裕 北星学園大学, 経済学部, 助教授 (10118119)
三島 徳三 北海道大学, 農学部, 助教授 (40002365)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 競爭構造 / 価格差形成要因 |
研究概要 |
1.まづ、青果物市場における競爭を説明するための理論を、競爭構造論的立場から整備することを試みた。それは、各経済主体のとる市場行動がその経済主体のおかれている市場の競爭構造により規制され、それら市場行動の結果としてある市場成果が達成されるという論理構造である。その場合、競爭構造を、純粋競爭から純粋独占に至る競爭・独占両要因の混在する連続的移行過程として把え、基本的には非可逆的過程として特徴づけている。 2.次に、青果物流通のかなめである卸売市場段階での競爭構造の実態を考察した。最近における青果物流通量の全国的拡大傾向の中で、この段階での競爭構造は卸売市場間の競爭の観点から考察されるべきであるとして、以下のような特質を指摘している。県荷・分荷の両面にわたって卸売市場流通の重層化傾向が強まっており、各卸売市場の荷受会社がそれ々の部分市場での需要独占者であったとするこれまでの状況に著しい変質がみられるとしている。 3.需要停滯・構造的供給過剰の需給調整の基礎となる需給の価格反応に関する計測的研究を次に行った。需給モデルとしてリカーシブなテクニカル・アジャストメント・モデルを設定し、東京中央卸売市場の月別データを用いて計測した。そして計測結果から課題を檢討し、その政策的含意に言及している。 4.最後に、青果物の品質と価格に関する理論を展望した後、品質別価格差の実態をふまえて各流通段階毎の価格差形成要因を明らかにしている。即ち、産地段階での規格化基準は品質より外観・包装等により設定されており、卸売市場段階では需給関係を基本とするが、等級要素よりブランド要素が強い傾向がある。そして、小売市場では等級による影響は縮少するがブランドの影響はなお残存しているとしてる。
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