研究課題/領域番号 |
60480073
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 強 (1986) 京大, 農学部, 助教授 (80021707)
高橋 つよし (1985) 京都大学, 農学部, 助教授
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研究分担者 |
有田 博之 農林水産省, 農業研究センター農業計画部, 室長
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 集落排水処理 / 高次処理 / 脱窒 / 脱リン |
研究概要 |
本研究は集落排水のような小規模処理施設に適した窒素・リンの高次処理技術に関する基礎的諸特性を明らかにし、新しい処理方式の関発に資することを目的として現地調査及び室内実験を行ったものである。その概要は以下のとおりである。 1.現地の集落排水処理施設への流入汚水量は、朝と夜の2回のピークに集中し、その時刻には濃度も高くなることから、汚濁負荷量の変動が著しいこと、降雨時の雨水の流入が著しいことが明らかとなった。 2.現地の硝代水返送方式による窒素除去法については、冬季の水温低下時に硝代が悪く、窒素除去率が低下すること、汚泥抜取等の管理が窒素除去に大きく影響することが明らかとなった。 3.維持管理費については、汚水1【m^3】当りで50〜100円程度であるが、150円以上の地区もあり、維持管理費の節減のための処理方式の開発や管理方法の確立が強く要望されていることがわかった。 4.以上のことから、新しい高次処理技術の開発を目的として、間欠曝気法による窒素除去と鉄接触材を使用したリン除去を組合せた窒素・リン同時除去法に着目し、室内実験を行った結果、リンの高率除去はもちろんのこと、窒素についても鉄接触材を使用しない場合に比べて高率の除去が行われた。 5.鉄接触材を使用した場合、汚泥中にとりこまれたリンは化学的に非常に安定したアモルファスとなっており、リンの再溶出はほとんどみられないことが確かめられた。 6.以上のことから、本方式による窒素・リン同時除去法は集落排水に適した有用な処理法であるといえる。今後は、この方式を実施設に応用して実証試験を積重ねる予定である。
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