研究課題/領域番号 |
60480077
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
松尾 信一 信大, 農学部, 教授 (60021044)
|
研究分担者 |
大島 浩二 信州大学, 農学部, 助手 (20111784)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | 松果体 / 松果体細胞 / 下垂体腺葉 / ニホンカモシカ / ヤギ / 鶏 / ウズラ / 光周反応 / ライフサイクル |
研究概要 |
ヤギ(日本ザーネン種)の生後10日から成体に至る10頭(雄6、雌4)、長野県伊那地方で捕殺された、ニホンカモシカの生後6ヵ月頃から老齢に至るもの及び妊娠中のもの29頭(雄16、雌13)と成鶏(産卵鶏と休産鶏)30羽ウズラの雄のふ化後から6週齢(成体)までの68羽を用い、松果体,下垂体腺葉,生殖腺と光周反応やライフサイクルとの関連性を生体機構学的に研究し、下記のような結果を得た。 1.ヤギの松果体では成長とともに色素顆粒含有細胞が増加し、神経細胞が減少する。ヤギやカモシカの下垂体腺葉には、濾胞型コロイドが、若齢のものでは隆起部や前葉隆起帯にだけ出現し、加齢とともに前葉腺体全域に波及し、雌では妊娠の進行に伴なって増加する。カモシカの松果体でも妊娠によって嚢胞が多少増加する。 2.ヤギとカモシカの下垂体隆起部の先端は視交叉に致達していた。牛では致達していない。短日繁殖動物であるヤギやカモシカの視交叉上核(生物時計の座らしい)との関連性を示唆する重要な知見である。カモシカの下垂体中間部には牛と同位置にビュルチェンの円錐が存在していた。また、前葉腺体内に中間部孤島(lsland of lntermediatissue)が存在していた。 3.鶏の松果体では成長とともに瀘胞構造が減少し、小葉構造に変る。ウズラの松果体ではふ化後から成体まで、瀘胞構造が存在する。ふ化直後のウズラの松果体にパラボロイドや外節様平行層板などの光受容構造を観察した。ウズラの松果体は鶏のものに較べて、光感受性の高い構造をしていた。 4.老雄鶏,老去勢鶏の下垂体前葉と隆起部に細胞ドロップが多数出現した就巣鶏の下垂体では'就巣細胞'は前葉前部腺体の後域から出現し、前部腺体にだけ波及する。換羽鶏の下垂体には特殊細胞は出現しなかった。
|