研究課題/領域番号 |
60480093
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
友田 勇 東大, 農学部, 教授 (00011859)
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研究分担者 |
安田 和雄 東京大学, 農学部, 助手 (90134519)
廣田 好和 東京大学, 農学部, 助手 (10134511)
小野 憲一郎 東京大学, 農学部, 助手 (50111480)
長谷川 篤彦 東京大学, 農学部, 助教授 (90011923)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 牛 / 血液脂質 / 過酸化脂質 / 肝臓病変 |
研究概要 |
脂質代謝異常の面から牛における脂肪肝などの病態情報の体系化を試み、病態時において特異的に変動する項目の設定を行った。 まず正常牛(73例)について血中脂質を中心とした血液生化学的検査を実施し、各標準値を求めた。過酸化脂質はリン脂質,総および遊離コレステロールとの間に有意な相関関係を示し、過酸化脂質の基質となる脂質は不飽和脂肪酸含量の高いリン脂質とコレステロールであると考えられた。 次に血中ならびに肝組織中の過酸化脂質ならびに各脂質濃度を測定し、検討した。また同様に犬および豚についても測定し、牛と比較した。牛,犬および豚のいづれにおいても肝組織中の各脂質濃度と血中濃度との間には有意な関係を認めることは出来なかった。牛の血中ならびに肝組織中の過酸化脂質濃度は犬,豚のそれと比較して低値を示した。この低値は牛の肝蔵における過酸化脂質の産生量が犬,豚と比較して少ないことによると推測された。 ついで、外観上健常ではあるが病理肉眼的に肝臓に何らかの病変を認めた牛44例について血液化学検査ならびに肝組織中脂質測定を行い、正常群のそれと比較した。正常群で得られた平均±2×標準偏差を逸脱する例数は血中過酸化脂質で9例、リン脂質で8例および遊離コレステロールで6例であった。また肝組織中濃度では過酸化脂質で7例およびトリグリセライドで12例であった。肉眼的に肝病変の認められた44例中脂肪変性を呈したものは6例で、これらのうち血液生化学的検査で異常値が観察されたのは、リン脂質,遊離コレステロールとHDL-コレステロールにおいてそれぞれ1例であった。またこれら6例のうち肝組織中脂質測定を行った2例はいずれも過酸化脂質およびトリグリセライドで異常値を示した。
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