研究課題/領域番号 |
60480096
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
|
研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
川上 善三 酪農大, 酪農学部, 教授 (90048075)
|
研究分担者 |
桐沢 力雄 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (70153252)
小沼 操 酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (70109510)
其田 三夫 酪農学園大学, 酪農学部, 教授 (50001516)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | 白血病 / 腫瘍関連抗原 / レトロウイルス / モノクローナル抗体 / 血清診断 |
研究概要 |
牛白血病の診断は病理組織学的になされており血清学的方法による生前診断法は未確立であった。流行型牛白血病(EBL)細胞表面に発現している腫瘍関連抗原(TAA)に対する13種のモノクローナル抗体を作出した。これら抗体の内、検査したすべてのEBL細胞とは反応するが、正常牛リンパ球とは反応しない抗体c143を得た。このc143抗体を用い牛白血病血清診断の臨床応用を試み、以下の成績を得た。 1.細胞障害試験,免疫組織学的手法によりc143はEBL細胞はもとよりEBL牛末梢血リンパ球(PBL)と特異的に反応し、EBLの生前診断が可能となった。 2.c143はEBL牛のPBLのみならず前癌状態と考えられるリンパ球増多症牛のPBLとも反応した。この事はc143がEBLの予知にも使用できる可能性を示している。TAA陽性未発病牛がTAA陰性牛に比べ発病しやすいか否かを知るため追跡調査を行った。TAA陽性牛で臨床的には健康な牛について病理解剖を行った。 3.生前、TAA陽性を示した未発病牛7例中4例に肉眼的に腫瘍を認めた。残り3例のうち2例に初期病変を、1例に脾腫を認めた。これらの成績はBLVには感染しているが発病していない牛のうちPBLでTAA陽性を示した多くはすでに体内に腫瘍を持っており、TAA陰性牛に比べ発病しやすいことを示している。 皮膚型牛白血病(SLS)の腫瘍細胞株を作出し、その細胞に対するモノクローナル抗体を得た。得られた抗体はSLS細胞とのみ反応し、他の散発型腫瘍とは反応せず臨床的に使用するには不十分であった。
|