研究課題/領域番号 |
60480127
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉田 博 阪大, 医学部, 教授 (70028273)
|
研究分担者 |
大杉 武 大阪大学, 医学部, 助手 (50176880)
中広 全延 大阪大学, 医学部, 助手 (00172388)
渡辺 康裕 大阪大学, 医学部, 助手 (90127324)
内田 修次 大阪大学, 医学部, 助教授 (90028639)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
|
キーワード | 脱感作(desensitization) / mAchR(ムスカリン様アセチルコリン受容体) / 記憶 |
研究概要 |
1.脱感作(desensitization,D.)について AgonistのR(受容体)を介しての反応は一般にagonistにさらすことにより反応性の低下することが知られている。これを脱感作と呼ぶ。 a.長期間にわたるHomologous D.は主としてR量の減少(崩壊の促進の結果)によることを明らかにした。 b.短期間に生じたHomologous D.時にはR量は不変で、Rのagonistへの親和性の低下であることを心筋のmAChR(ムスカリン様アセチルコリン受容体)で見い出した。 c.あるagonistにより生じた脱感作時には他種のagonistへの反応性も低下するHeterologous D.をおこす場合もある。その機序はRの変化ではない。我々はNG108-15細胞でブラディキニンによる脱感作時にはニューロテンシンへの反応性も低下する。その機序としてGTP結合蛋白-PI【P_2】(phosphoinositide bisphosphate)特異的phospholipase Cの障害と細胞内Ca-プールの低下によることを明らかにした。 2.心筋のmAchRのサブタイプについて 心筋のmAchRはantagonistには一相性の結合を示すが、agonistには親和性を異にする2種の結合部位があり、ともにGTP結合蛋白により調節されていることを知った。更にこの2種のうち高親和性部位はadenylate cyclase阻害効果を示す受容体サブタイプであるとの結論を得た。 3.mAchRと記憶 mAchRの不可逆的阻害剤PrBCM(pr-pylbenzolyl choline mustard)を活用して、大脳皮質前頭葉頭頂葉のコリン作働系は記憶に重要で、殊に記憶の獲得,想起の相で重要な関与を示す。しかし保持相への関与の少いことを知った。
|