研究課題/領域番号 |
60480137
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
静田 裕 高知医大, 医学部, 教授 (50025631)
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研究分担者 |
松田 道子 高知医科大学, 医学部, 助手 (60158722)
黒崎 知博 高知医科大学, 医学部, 助手 (50178125)
宇城 啓至 高知医科大学, 医学部, 講師 (10151854)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1985年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | ポリADPーリボース / NAD / DNA / RNA合成 / モノクローナル抗体 / 遺伝子情報発現制御 |
研究概要 |
ポリADPーリボース合成酵素は、核蛋白上にNADのADPーリボース部分を重合させる酵素で、その酵素活性の発現にDNAを必要とする。これまでの研究で本酵素は単一ペプチドであるが、基質NADの結合部位、DNA結合部位、自己修飾部位の3者を独立に有することが明らかにされている。我々は、この酵素の遺伝子を情報発現における役割を明らかにすることを目指し、本年度は以下の知見を得た。 1)RNAーポリメラーゼ【II】が、本酵素により修飾を受け活性を約20%減少させる。 2)MNUで培養細胞L1210を処理するとDNAの切断が起りポリADPーリボース合成酵素は活性化され、RNAの合成能が低下して核濃縮が起る。しかし、本酵素の特異的阻害剤である3ーアミノベンズアミドを培地に加えておくとそのような変化は起らない。したがって本酵素は細服のRNA合成上重要な約割を担っているものと考えられる。 3)In vitroのaccurate transcriptionの系で、本酵素およびそのDNA結合ドメインはnon-specificなRNA合成を抑える役割をもつことが示された。 4)本酵素に対するモノクローナル抗体を2種作成し その性質を調べると3つのドメインの中で、DNA結合ドメインおよび基質であるNAD結合ドメインに対して、それぞれ特異的な親和性を示すことが判明した。 5)限定分解したドメインの再構成に成功した。すなわちドメインの適当な組み合せによって約20〜30%の酵素活性が発現した。 以上のように本年度研究で、本酵素のRNA合成における役割の実態が明らかにされ、単一抗体が得られた点は今後の研究に大いに役立つものと考えられる。
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