研究課題/領域番号 |
60480175
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
桂 義元 京大, 結核胸部疾患研究所, 教授 (90027095)
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研究分担者 |
西川 伸一 京都大学, 結核胸部疾患研究所, 助教授 (60127115)
喜納 辰夫 京都大学, 結核胸部疾患研究所, 助手 (30127071)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 血液幹細胞 / 分化 / T細胞 |
研究概要 |
T細胞が作られるためには、血液幹細胞が胸腺へ移行し、胸腺内の細胞から何らかの作用を受ける必要があることは知らされていた。しかし、この過程にはかなり複雑な機構が関与しているらしく、in vitroでT細胞を生成させることは成功していない。したがって幹細胞自身についても、T細胞生成の機構についてもほとんど明らかにされていなかった。これらの点を解明するには、幹細胞を定量的に扱う必要があると考え、われわれは幹細胞の定量法の開発から手掛けた。本研究では、幹細胞の定量法を確立し、いろいろの臓器中の幹細胞の頻度及び総数を決定すると共に、1個の幹細胞に由来するT細胞の機構及び抗原特異的反応性の出現の過程を追跡した。 幹細胞のdonorとしてBrothy1.1マウスを、recipientとしてB6マウスを主に用いた。われわれが定量法の開発に成功した理由は次の2点にある。 1)recipientに放射線を行なう場合、身体の一部をシールドするかあるいは全身照射した時はrecipientの骨髄細胞を一定数(【10^7】)静注した。 2)donor細胞は静注の他に胸腺内へ直接移入(i.t)した。 このような実験系で、いろいろの臓器の細胞を限界希釈して移入し、幹細胞の頻度を決定することができた。定量法が確立されると、ごく少数の細胞をi.t移入した場合は1個の幹細胞に由来するT細胞を得ることができる。その場合、各recipientについて1個のdonor側幹細胞に由来するT細胞が作られていることを確認した後に、そのT細胞の機能をしらべる。このような実験から次のことが明らかになった。1)ヘルパーT細胞とキラー細胞は同一の幹細胞に由来する。2)胸腺部分を照射したrecipientではヘルパーT細胞の分化が非常に低下する。いろいろの抗原特異性T細胞はat randomに出現する。
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