研究課題/領域番号 |
60480208
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
市田 文弘 新大, 医学部, 教授 (90018292)
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研究分担者 |
青柳 豊 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (00142266)
大貫 啓三 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (50115010)
石原 清 新潟大学, 医療技術短期大学, 教授 (40114996)
上村 朝輝 新潟大学, 医学部, 助教授 (70018894)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 原発性胆汁性肝硬変 / lmmunoblotting法 / 抗糸粒体抗体(AMA) / 糸粒体抗原-抗体複合物 |
研究概要 |
原発性胆汁性肝硬変(PBC)患者血清中に高頻度かつ高力価に検出される抗糸粒体抗体(AMA)には、現在までanti-【M_1】からanti-【M_8】までの8種類の亜型が存在することが報告されている。教室ではこれまでanti-【M_2】 anti-【M_4】のELISA法を開発し、PBC患者における陽性率とその臨床的意義について報告した。今回は、lmmu noblatting法を用い、PBC患者にみられるanti-【M_2】の対応抗原について検索し、対応抗原は72、54、44、34KDの位置に種々の組み合わせで4種のbandを認めた。各bandの出現頻度は72KDのbandがPBC31例中28例(90%)と最も多数の症例に認められ、また、大多数の症例で最も発色の強いbandとしてみられmajorなbandと考えた。54KDのbandは18例(58%)、44KDのbandは13例(42%)に認めたが、34KDのbandはPBC33例中4例(13%)と最も低率であった。しかし各bandの出現の有無と病像の進展や各種検査成績との間には有意な関係を認めなかったが、今後は無症候性PBCから症候性PBCへの移行例やCAH-PBCmixedtypeについて経時的に観察する必要がある。次にPBC患者の未梢血リンパ球の表面形質について各種単クローン抗体とflow cytometryを用いて解析し、その免疫学的意義について検討した。その結果、OKT11陽性率においてPBCでは健常および疾患対照群との間に差はなかったが、平均蛍光強度(IF)値は他群に比して有意に高値であった。また【DR^+】Leu【12^-】陽性率ではPBCは健常群に比して有意に高値であった。疾候性PBCでは全例OKT11F1値の異常高値を認め、【DR^+】Leuに陽性率は無症候性PBCに比し有意に高値であった。症候性PBCにおける【T11^(++)】または【DR^+】の活性化T細胞の相対的増加は本症の免疫動態をよく反映している。その他、PBCにおける糸粒体抗原一抗体複合物の検出および動態やAMAの肝生検組織内の局在を免疫電顕的に検索している。
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