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核磁気共鳴法(NMR)による呼吸器疾患の基礎的病態解析及び臨床応用の有用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 60480218
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関東海大学

研究代表者

山林 一  東海大, 医学部, 教授 (60055697)

研究分担者 有田 秀穂  筑波大学, 医学専門学群, 講師 (20075576)
山本 正博  東海大学, 医学部, 講師 (80095661)
渡部 恒也  東海大学, 医学部, 講師 (50056313)
塩谷 寿美恵  東海大学, 医学部, 講師 (20102840)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
キーワード核磁気共鳴法 / MRI / 【T_1】 / 【T_2】 / 肺癌 / 肺水腫 / 放射線肺臓炎 / ナトリウム
研究概要

1.基礎実験-(1)疾患モデル肺のプロトンNMR緩和時間:心原性肺水腫と非心原性肺水腫,活動性間質性肺炎と器質性した線維化肺,炎症性病変と悪性病変では、緩和時間【T_1】,【T_2】はそれぞれ特徴的な変化を示し、各々の病変とその経過を捉える上で鋭敏な指標となりえることが判明した。このことは各病態において水動態が異なること、この差が【T_1】,【T_2】の緩和のメカニズムの差により分別できることを意味する。(2)他核種のNMR:肺組織のNaスペクトルを明瞭に捉えることが可能であった。Naシフト試薬を肺動脈から注入することにより、組織の細胞内,細胞外のNaを分離することが出来、この方法を用いて細胞外のNaの定量、病変時のNa動態を知ることが可能である。Naシフト試薬によるプロトンの化学シフトを利用することで細胞内外における水の緩和時間変化を別々に捉えることが出来ると考えられる。
2.MRIへの臨床応用研究:(1)基礎実験にて見られた緩和時間変化が実際のヒト肺病変でも認められることを確認するためにヒト手術摘出肺を用い、癌,壊死,炎症,正常肺,リンパ節,血清などの【T_1】,【T_2】を測定した。(2)各種病変の緩和時間を用いて、病変間の鑑別診断の可能性を検討し、最適撮像条件決定のための信号強度シミュレーションを行なった。質的鑑別診断能力すなわち病理学的差異を信号強度差として描出する能力は【T_2】強調画像が優れていた。(3)ヒトMRIでは、(1),(2)で予測されたように、肺癌と壊死の鑑別、急性炎症性変化と線維化肺,肺癌と放射線線維化肺の鑑別は2つ以上の異なる撮像法を行ない【T_1】,【T_2】の変化の方向を知ることで可能であった。しかし、急性炎症を呈する閉塞性肺炎と肺癌(壊死を含まない)の鑑別は困難と考えられる。
NMRは、基礎的病態解明を臨床診断への応用に直結できるきわめて優れた医学の方法であることが証明された。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 塩谷寿美恵: 呼吸と循環. 34. 733-740 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 塩谷寿美恵: 呼吸. 5. 1119-1126 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sumie Shioya: "Classification of lung injury by proton magnetic relaxation process" Kokyu to Junkan. 34. 733-740 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sumie Shioya: "MRI of the lung" Respiration Research. 5. 1119-1126 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sumie Shioya: "Magnetic resonance relaxation in lung tissue of rats with oxygen induced pulmonary edema." prepared for submission.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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