研究課題/領域番号 |
60480226
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大島 宣雄 筑大, 基礎医学系, 教授 (50015971)
|
研究分担者 |
菊池 佑二 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (20002107)
佐藤 正明 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (30111371)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
|
キーワード | 蛍光色素 / 血小板血栓 / 光化学反応 / 活性酸素 / 白血球 / 微小循環 / 血流動態 / プロスタグランディン |
研究概要 |
ラット腸間膜の微小血を対象に、蛍光色素と光を利用した光化学反応により誘起される血小板血栓をモデルとして、主として以下の点について検討を行った。 1.血小板血栓の成長に伴う微小血管内血流動態の変化 本血栓モデルでは、血栓状がきれいな砂時計状になる。そこで、dual-sensor法により血栓狭窄部の血流速度の変化を連続計測し、血栓形状との関係を検討した。その結果、血栓の成長によって狭窄度が75〜95%に達した段階で初めて血流速度が急激に低下することが判明した。 2.血小板血栓の形成、成長に及ぼすプロスタグランディン(PG)の効果 本法によって血小板血栓を作製し、その開始時間及び血栓の成長による血流停止時間を計測して、血栓形成の指標とした。【PGE_1】,【PGD_2】,【PGI_2】の各PGを経静脈的に連続投与して、上記時間を計測した。いずれのPGでも濃度依存性に血栓形成抑制作用があることが明らかとなった。 3.血小板血栓形成に対する活性酸素関与の検討 蛍光色素と光の反応によって活性酸素が発生することが知られている。この酸素は反応性の非常に高い酸素であって、内皮細胞、血小板あるいは白血球を傷害する可能性がある。そこで、活性酸素の除去剤を用いて血栓形成に対する効果を検討したところ、活性酸素のうちスーパーオキサイド基及び一重項酸素が本血小板血栓形成に関与していることが示唆された。 4.血小板血栓形成部の形態学的検討 血栓形成部の電子顕微鏡写真を撮り、その形態学的特徴を検討したところ、以下の点が明らかになった。血小板の粘着している内皮細胞の膜は目立った傷害を受けておらず、ほぼ正常な状態で保たれていた。また、内皮細胞に接して白血球及びその残骸らしきものがみられ、本血栓形成モデルに白血球が関与していることが予想された。
|