研究課題/領域番号 |
60480233
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹下 彰 九大, 医学部, 助教授 (30038814)
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研究分担者 |
今泉 勉 九州大学, 医学部, 助手 (60148947)
金出 英夫 九州大学, 医学部, 講師 (80038851)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1985年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 心肺圧受容体 / 高食塩食摂取 / 高血圧自然発生ラット / 心房性ナトリウム利尿ペブチド / 心房筋伸展 |
研究概要 |
1)心圧受容器反射による腎交感神経活動調節機能が、食塩負荷により変化するか否かを検討した。正常食塩食投与SHRでは、WKYに比し、心圧受容器反射機能が高圧域にresetされていることを認めた。高食塩食(8%Nacl)4週間投与後では、SHRおよびWKYともに、心圧受容器反射機能が著明に低下していた。しかし、食塩負荷時の変化の程度はSHRとWKY間で相違がなかった。この成積は食塩負荷により心圧受容器反射が抑制されることを初めて明らかにしたものである。 2)心房筋伸展による心房性Na利尿ペプチド(ANP)の分泌機構を検討した。(a)摘出右心房をkrebs-Henseleit液中にて伸展し、発生張力を0.5gあるいは2gに30分間維持した。灌流液中へのANP分泌量は5分毎にRIA法で測定した。発生張力を30分間維持したにもかかわらず、ANP分泌は最初の5分で最大値を示し、以後漸減して、20分後には伸展前の分泌量に戻った。30分伸展後も心房筋内には多量のANPの存在を確認した。この成積は、伸展刺激によるANP分泌には適応が生じることを示唆する。(b)上述の如く、K-H溶中では伸展によりANP分泌が増加した。diltiazem【10^(-5)】Mを加えたK-H液中あるいは【Ca^(++)】-freeの灌流液中では、同程度の伸展を加えてもANP分泌は増加しなかった。しかし、diltiazem【10^(-5)】M下で反復伸展刺激(300回/分)を与えるとANP分泌が著明に増加した。この成積は、ANP分泌には心房筋の収縮や心房筋内への【Ca^(++)】流入は必ずしも必要でないこと、ANP分泌は静的な伸展ではなく反復伸展に反応して生じることを示唆する。
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