研究分担者 |
石田 修 札幌医科大学, 医学部(皮膚科), 助手 (80191873)
高橋 博之 札幌医科大学, 医学部(皮膚科), 助手 (20183444)
阿久津 裕 札幌医科大学, 医学部(皮膚科), 助手 (30159347)
堀越 貴志 札幌医科大学, 医学部(皮膚科), 講師 (40145587)
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研究概要 |
本研究は皮膚悪性腫瘍である悪性黒色腫を研究モデルとし, 癌化に伴う分化形質発現の異常をメラニン形成異常に焦点を絞り, a)黒色腫におけるメラニン形成異常の特異性を解明し, b)異常に高まるメラニン形成を利用し, その基質となり得る薬剤により黒色腫増殖の抑制を試み, c)その治療効果をメラニンの中間体, メラニン形成酵素及びメラノソーム関連構造蛋白の定量により判定し黒色腫増殖の監視を行う事を目的とした. 結果として1)癌化に伴うメラニンの物性構造蛋白, 高次構造の特異性を解明した. 2)癌化に伴うメラニン形成酵素の異常と基質親和性:殊にチロシナーゼと種々のメラニン中間体, 殊にアミノチロシン・フェノール・カテコール類とその誘導体との酵素親和性を検討した. 3)その結果, メラニン形成に関与する薬剤が抗腫瘍効を有することを確認した. 殊にメラニン形成酵素親和性を有すると考えられるアミノチロシン・フェノール・カテコール類を黒色腫に投与し, これら合成薬剤の黒色腫へのguided missle療法剤として有用である事を確認した. 更に血中・尿中でのメラニン異性体・メラニン形成酵素・メラノソーム関連蛋白の定量によりmissile療法の効果を判定し, これにより担癌宿主の予後をはかる事が出来る事を確認した.
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