研究課題/領域番号 |
60480261
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
仮屋 哲彦 山梨医大, 医学部, 教授 (60014023)
|
研究分担者 |
中河原 通夫 山梨医科大学, 医学部, 講師 (50114773)
朝田 隆 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90184142)
本橋 伸高 山梨医科大学, 医学部, 助手 (30166342)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 血漿中MHPG濃度 / 血小板MAO活性 / βフェニルエチルアミン / major depression / 抗うつ剤 |
研究概要 |
(1)健康成人14名(男7名、女7名)について血漿遊離ならびに総MHPGを測定した。また当科外来を受診した未治療のうつ病患者(DSM【III】でmajor depression)5名について、初診時、治療薬投与1週後、4週後の血漿遊離ならびに総MHPGを測定し、同時にハミルトンのうつ病評価尺度を用いて臨床評価を行なった。血漿遊離および総MHPGはSemba et alの方法に準じて、本研究費で購入した電気化学検出器付高速液体クロマトグラフを用いて測定しさ。健康成人平均値は、遊離MHPG3.81±0.19、総MHPG12.26±0.89(mg/ml)であった。なお遊離MHPGと総MHPGの間には正の相関がみられた。うつ病患者の遊離および総MHPGの推移をみると、いずれも1週後で減少傾向を示し、4週後にはや々増加傾向が認められた。この傾向は、臨床評価点と血漿MHPGとの間に相関が認められなかったことから、臨床症状の変化に基くものとは考えにくく、むしろ抗うつ剤の作用によると思われた。なお正常対照群とうつ病者初診時のMHPGを比較すると、うつ病群では、対照群より高い群と低い群の2つにわかれるようにみえた。 (2)健康成人17名(男11名、女6名)について血小板MAO活性を測定した。また当科外来を受診した末治療のうつ病患者について、初診時および治療薬投与後の血小板MAO活性および臨床評価の推移を検討中である。MAO活性の測定は、Wurtmanの方法を一部改変した石井らの方法によった。すなわち、血小板MAOはB型であることからB型MAOに特異的な基質であるβフェニルエチルアミン(PEA)を用いた。うつ病患者においてVmaxは健康成人と比較し、高値を示した。 (3)PEAの基礎実験もあわせて行ない、PEAを投与したラットでは、躁状態のモデルとしての多動状態が出現することを認め、投与量も詳しく検討して報告した。
|