研究分担者 |
柳瀬 敏彦 九州大学, 医学部, 医員
土師 正文 九州大学, 医学部, 助手 (10136468)
大橋 昌夫 九州大学, 医学部, 助手 (90117078)
井林 博 九州大学, 名誉教授 (50010137)
樋口 和巳 九州大学, 医学部, 医員
名和田 新 九州大学, 医学部, 講師 (10038820)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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研究概要 |
副腎皮質及び髄質ホルモンの生合成と分泌の調節modulatorの検索を行い以下の成績を得た. (1)ヒト心房性Na利尿ペプチド(hANP)の副腎作用:ヒト及びウシ副腎に特異的hANP受容体の存在をScatchard plot及びautoradiography法で証明した. hANP負荷試験及びヒト及びウシ副腎皮質細胞の単層培養系においてhANPはaldosteroneのみならずOHEA, OHEA-S, androstenedioneおよび19-OH-Androstenedioneの産生, 分泌を抑制する事を証明し, 更にCushing症候群Conn症候群ではα-hANPの降圧作用, 血中cGMP増加作用を示すが, 血中ステロイドホルモンの有意抑制作用を欠き, これが機能性腺腫細胞におけるhANP受容体の欠損, cGMP産生欠如による事を認めた. (2)副腎皮質ステロイドホルモン分泌調節:ヒト及びウシ副腎皮質細胞培養及びprolactinoma患者ACTH負荷試験においてプロラクチンは3βOH steroid dehydrogenaseの部分抑制によりDHEA, DHEA-Sの分泌を促進する事を明らかにした. 副腎髄質に存在するpreproeukephalinA, B由来peptideが副腎皮質ステロイドホルモン分泌抑制を起こし, 副腎皮質より分泌されるcortisolは副腎皮質のcortisol分泌を抑制するautoregulation機構を明らかにした. (3)副腎皮質ホルモン分泌調節及び副腎皮質-髄質の機能相関:ヒト及びウシ副腎髄質glucocorticoid受容体を証明するとともに副腎髄質組織及び褐色細胞種(Ph)内にpreproenkephalinA由来oproid peptide(Met-Enkephalin-AGL, leumorphin, adrenorphin)及びB由来(α-neoendorphin, dynorphin)の存在とその他のbrain gut peptideとしてcalcitonin, somatostatin, VIP, GRF, CRF, ACTH, hANP及び7β2を固定した. また血中7β2にPh患者で著増を示す所見を得た. Dexamethasone(Dex)はpreproenkephalinAmRNAの合成を促進しDexとnicotineは相乗効果を示し, stress時のenkephalin合成放出時のglucocrticoidの潜在効果を示唆する生理的意義が注目される. Opioid Peptide によるcatecholamine 分泌抑制の自己調節を証明した.
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