研究分担者 |
宮崎 憲太郎 金沢大学, 医学部附属病院, 医員
吉水 典彰 金沢大学, 医学部附属病院, 医員
宇賀治 行雄 金沢大学, 医学部附属病院, 医員
梅田 真一郎 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (20115215)
YOSHIMIZU Noriaki Kanazawa University Hospital Doctor
MIYAZAKI Kentaro Kanazawa University Hospital Doctor
UGAJI Yukio Kanazawa University Hospital Doctor
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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研究概要 |
初めに各種組織の血流量の測定方法につき研究した. その結果, 電解式水素クリアランス法が最適と考えた. しかし, 本法には生体での応用にとり2つの欠点がある. 1つは生体で血流のない状態での拡散値の測定が必要であるが, 臨床では困難であること, 第2は個々の電極で拡散値にばらつきを生ずることである. この解決のため, in vitroの実験を行い, その結果0.55%寒天生食液での拡散値で補正するとよいことが判明した. この補正法を用いて, 先づ骨髄の血流量を実験的のみならず, 臨床的にも応用し, 電解式水素クリアランス法が組織の血流量の測定に有用であることを確認した. 次いで末梢神経の血流量を同法で測定した. 特に神経の牽引による血流動態の変化を主目的とした. その結果7%の牽引で神経線維束内の血流が, また5%の牽引で神経上膜下の血流が減少しはじめることが分った. また神経線維束内では神経の10%の牽引で, また神経上膜下では8%の牽引で, 血流量は50%以下に減少することが判明した. 以上より神経の牽引と阻血の関係は神経上膜下と神経線維束内で相違がみられるものであり, 神経の牽引損傷は阻血状態により, 組織に与える障害の程度に差が出ることが明かとなった.
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