研究課題/領域番号 |
60480349
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森岡 亨 熊本大, 医学部, 教授 (30040140)
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研究分担者 |
田上 正 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (60145323)
津野 恭司 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40163860)
須加原 一博 熊本大学, 医学部, 講師 (20171126)
寺崎 秀則 熊本大学, 医学部, 助教授 (30040562)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 膜型肺 / 生命維持法 / 呼吸管理 / ECMO / ECLA / 体外式肺補助法 / 新生児 / 麻酔法 |
研究概要 |
膜型肺による呼吸管理法(ECMOあるいはextracorporeal【CO_2】removalに対し、わが国においては、どちらにも偏らずextracorporeal lung assist略してECLAを普及しようとしている)の確立に向って多年研究を重ねてきた成果として、ECLA装置、各種周辺機器の改良、安全な体外循環技術習熟に成功し、臨床面でも、気管内挿管やベンチレータを使わない呼吸管理や、循環不全に対する体外からの力学的補助、呼吸のみならず心臓の動きを止めての麻酔維持法などを含め、ECLAの可能性のほとんどが試みられ、一次的な呼吸不全(循環不全によるものでないの意味)に関しては、ベンチレータも無力になったような重症例を良く救命できるようになってきた。 折しも呼吸管理の領域では、気道内高圧換気による肺傷害が問題となり、從来のベンチレータ療法に反省が加えられている時期となったので、ECLA普及の時期が近ずいてきた。しかしECLAは、体外循環に伴う侵襲性を持った両刃の剣でもある。その普及に当っては、新治療法導入に際して生じがちな事故を起さないように、あらかじめ十分な見学、実習などの行える訓練システムを開発しようとした。 2年間の科学研究費補助期間中に、to-and-fro式体外循環装置のほか、各種周辺機器の考案、改良を行い、臨床例7例を得、各種学会で本法の論理性を紹介し、全国から2回にわたり計90名を超える呼吸不全治療専門家の参加を得てECLAワークショップを行ったほか、散発的に相当数の見学者、長期研修者に技術習得の機会を提供しえた。 ECLAは、新しい時代の生命維持法の一つとして、その安全化に伴い、ますます適応を拡げていくもので、そのための器具の改良、技術の養成は、国家的見地から、恒久的に続けていくべきものと考えられる。
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