研究課題/領域番号 |
60480382
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
齋藤 春雄 高知医大, 医学部, 教授 (20026917)
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研究分担者 |
竹内 俊二 高知医科大学, 医学部, 助手 (50188158)
田島 和幸 高知医科大学, 医学部, 助手 (10163453)
木村 正 高知医科大学, 医学部, 助手 (70177921)
岸本 誠司 高知医科大学, 医学部, 講師 (30115828)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 顎下腺唾液pH / 顔面神経麻痺 / 顎下腺唾液流量 / 神経内圧 |
研究概要 |
顔面神経変性における初期膨化は、狭いファロピー管内で同走する中間神経を圧迫する。中間神経は顔面神経に比し太いので、障害に対して抵抗性が強い。本研究は中間神経の機能低下を測定することにより顔面神経の初期膨化度を推定し、顔面神経麻痺の早期予後診断を試みるものである。 1.正常者の顎下線唾液流量とpH。 非刺戟時平均6.308。味覚刺戟により150秒内に最大流量に達する。平均7.388。味覚刺戟開始より60秒で非刺戟時pHとの間に有意差(1%両側)が現われる(差pH1.308)。pHによる検査解析時間60秒でよいことを示す。 2.顔面神経麻痺患者の唾液流量とpH。 完全脱神経時に測定される粘稠な唾液が高pHを呈する以外はよく相関するので、顔面神経麻痺鮮例のうち6カ月以上経過が追えた22症例につき検討した。唾液流量検査と1測pH検査を比較すると、流量検査の方が正確であったので、pHによるより正確な予後診断法を探索したとこる、患側健側pH差を0.4と0.6でわけると、危険率両側1%以下で0.4以下のpH差を示した症例では病的共同運動が出現する。 3.神経障害と初期膨化の時間経過 全切断.1/2.1/4切断の3群に分け、初期膨化の時間経過を観察した。1/2.1/4切断群では、非切断神経に2次変性を惹起するほどの膨化には至らず、また最大膨化に達する時期も早かった。 4.microtip圧センサーによる顔面神経圧測定 モルモット顔面神経内圧を測定することに成功した。顔面神経周囲腔が脳脊髄膣と直結していることが示され、脳脊髄液圧を下げることにより顔面神経圧を下げ得ることが判明した。このことは、高浸透圧利尿剤が顔面神経麻痺初期に有効であることを示唆する。
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