研究課題/領域番号 |
60480389
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福田 全克 大阪大学, 医学部, 講師 (40093455)
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研究分担者 |
桑山 泰明 大阪大学, 医学部, 助手 (70186568)
石本 一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (80159780)
下村 嘉一 大阪大学, 医学部, 助手 (20162737)
清水 芳樹 大阪大学, 医学部, 講師 (40107040)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | ヘルペス性角膜炎 / substance P / 眼圧 / VIP / NPY / ERG |
研究概要 |
1.マウスのヘルペス性角膜炎におけるsubstance P(P物質)の動態を、定性的(間接螢光抗体法)定量的(RIA法)に検討した。間接螢光抗体法では、角膜のP物質陽性線維は感染後2日目、病巣部においてわずかに低下し、感染後4日目には、角膜全体にわたってほとんど認められなくなった。これに対して、三叉神経節では、感染後4日目にても、P物質陽性線維およびP物質陽性神経節細胞を認めた。PIA法を用いたP物質定量実験によると、角膜のP物質量は、コントロール群と比べて、感染後4日目に著明に低下していた。三叉神経節のP物質量は、感染後2日目に上昇し、4日目にやや低下したが、これは角膜擦過のみのコントロール群と同じ動きであり、ヘルペス感染による変化ではないと考えられた。以上より、角膜中のP物質の動態はヘルペス性角膜炎における知覚鈍麻にP物質が何らかの役割を果していることを示唆している。invitroの系において、網膜培養細胞へのヘルペス感染を試みたが、培養細胞を維持できなかった。 2.眼内循環に及ぼす神経ペブタイドの影響を観察した。VIP投与により、ブドウ膜血流量の増加、眼圧上昇・血圧低下が認められた。NPY投与では、ブドウ膜血流量の減少、眼圧下降、血圧上昇とVIPとは異なる変化が認められた。P物質では、特に影響を認められなかった。これらより、NPYの緑内障への応用が示唆された。 3.各種神経ペブタイドを硝子体内へ注入し、ERGに与える変化を観察したところ、VIPにおいて、律動様小波(O_1.O_2)の頂点時延長を認めた。しかし、他のペプタイドでは、著明な変化を認めなかったことから、VIPは、網膜内アマクリン細胞の中でも、特に、ERG構成成分に深くかかわっていることが示唆され、網膜発育との関連性が注目された。
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