研究分担者 |
岩井 周 日本大学, 医学部, 助手
清原 尚 日本大学, 医学部, 助手
葛西 浩 日本大学, 医学部, 助手 (80133437)
IWAI Shu School of Medicine,Nihon University
KIYOHARA Takashi School of Medicine, Nihon University (70111515)
吉村 能至 日本大学, 医学部, 助手
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研究概要 |
Epikeratophakiaは屈折矯正を目的とする角膜形成手術の中でその安全性と簡便さをもって将来おおいに利用される可能性が指摘されている. 本研究はこれらにまつわる問題点の中で, (1)角膜レニズの作製 (2)角膜レニズの保存及び再現性 (3)手術術式及び術後管理 (4)臨床応用とその予後 等について明らかにしようと試みたものである. 角膜レニズ切削及びパワーの決定については凍結状態でレニンティキュラータイプのレニズを得ることができたが, 臨床的には入手角膜の質により最終的な度数決定につき問題を残している. 今回の研究では角膜レニズの再現性を高めるまでには至らなかったが, +20Dから-15Dまでの高度の屈折異常の症例に有効性を認めた. 家兎を使った実験では表層角膜移植術の際に見られるHostとGraftの厚さの関係を詳細に検討した結果GraftもEpikeratophakiaにおける角膜レニズのPowerを決定する形状の変化が時間と共に見られたことより角膜レニズの質以外にもPredictabilityに関する因子の存在を示唆した. 対象となった臨床例は, 自内障, 円錐角膜及び強度近視等9症例でありいずれも他の屈折矯正手術が不適当と考えられたもののみに限定した. 従来, 侵襲の少ない手術であり必要に応じて角膜レニズを除去する事により再びHからfの上皮が修復し, ほぼえの状態に戻るとされていたが, 今回実験的及び臨床的研究の経過中にもこの長所を確認する事ができた. 今後, Doner Corneaの質を一定にすること及び術式の改良を加えながら屈折矯正手術の本流の一つとしてその発展性を期待できるものである.
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