研究課題/領域番号 |
60480428
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
藤林 孝司 医科歯科大, 歯学部, 講師 (80013978)
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研究分担者 |
和気 不二夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80167098)
宮内 重幸 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00166117)
佐藤 修 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70134723)
高橋 雄三 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (50014329)
TAGAMI Tadashi Tokyo Medical and Dental University, Faculty of Dentistry
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1985年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 口腔粘膜疾患 / 難治症例 / 悪性化 / 免疫学的研究 / 再発性アフタ / 扁平苔癬 / シェーグレン病 / 白板症 |
研究概要 |
昨年度に引きつづいて、口腔粘膜疾患の臨床統計的研究を行ない、難治性の症例の分析をすすめると共に、免疫学的検索を行なって病変の難治化や悪性化と関連する要因を研究した。 再発性アフタをMiAU,MjAU,HUの3病型に分けると、発生頻度が高いのはMiAUであるが、重症例は約25%を占めるMjAUにみられ、ベーチェット病ではその頻度が高まる傾向にあった。本研究期間中に再発性アフタからベーチェット病に移行した症例はみられなかったが、今後さらに長期で広範な検索が必要と考えられた。口腔扁平苔癬で治療に抵抗性で、慢性経過をとり遷延するタイプは糜爛型に多くみられた。扁平苔癬の本研究期間中での悪性化例は明らかでなかったが、合併症例はありさらに検索が必要と思われた。扁平苔癬組織浸潤リンパ球のPAB法による検索では、OKT6陽性のランゲルハンス細胞が基底層近くにみられ、固有層ではOKT8陽性のTリンパ球が著明であった。シェーグレン病では診断学的には従来よりの耳下腺造影、口唇腺生検のほか、唾液腺シンチグラムが画像診断としてのみならず唾液分泌機能検査としても有用であった。軽度の口腔乾燥症の中から典型的な本症に移行し発症するものがあると推測されるが、今後さらにHLAに関連した疾患感受性の面から一層の検索が望まれる。白板症は前癌病変として重要である。過去の診療録より検索したところ、口腔白板症の198人260病変を観察した結果、平均5年5ケ月後にそのうち11病変が悪性化し、悪性化率は4.2%であった。悪性化した11症例中9例はspeck led typeの病型であり、部位は7例が舌であった。口腔粘膜癌については、患者リンパ球のIL2によるNK活性やLAK活性の増強について研究すると共に、初期第2相臨床試験として口腔癌患者に静注および局注投与して、臨床効果とキラー細胞活性化を調べた。
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