研究課題/領域番号 |
60480437
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
野井倉 武憲 鹿大, 歯学部, 教授 (40102561)
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研究分担者 |
吉元 絹代 鹿児島大学, 歯学部, 教務職員
生森 利恵 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (90176074)
友村 明人 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (60188810)
河野 一典 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (50108750)
YOSHIMOTO Kinuyo Kagoshima University, School of Dentistry
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1986年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1985年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 歯胚組織細胞 / 放射線効果 / 細胞周期 / フローサイトメトリー / 【G_2】ブロック |
研究概要 |
X線照射による歯胚組織細胞の障害効果を検討するために、in【r!´】tso系のモデルとしてラット切歯歯胚組織より上皮様細胞の培養系を確立した。次にマウス線維芽細胞由来のL株細胞と歯胚組織由来の上皮様細胞のX線感受性について比較検討した。 1.歯胚組織由来上皮様細胞の培養系の確立。 ラット歯胚組織片より得られた遊出細胞から形態的に異なる3種類の細胞系を分離し、これらをRTG(rat tooth ge【r!´】m cell)1〜3とした。これらの細胞系のうち上皮細胞の形態を示すRTG-2が最も高い増殖能を示し倍化時間は約70時間であった。また細胞周期は【G_1】期,S期および【G_2】+M期がそれぞれ66%,28%および6%の割合を示した。 2.L株細胞の細胞周期におけるX線照射の影響 非同調L細胞にX線照射をおこなった場合、照射線量および時間的経過に従いDNA分布に変化がみられ細胞周期の変動が伺われた。照射線量を2,5および10Gyと増加するに従い、【G_2】+M期への細胞の蓄積(【G_2】block)が大きくなり10Gy照射においては30時間後でもcontrol levelまでの回復はみられなかった。 M期に同調したL細胞にX線照射をおこなった場合、【G_1】期からS期への移行が線量に依存して遅延した。一方S期から【G_2】期への移行も、照射群で遅延がみられたが、これには【G_1】blockが反映していると考えられた。 3.ラット歯胚由来細胞(RTG-2)に対するX線照射の影響 ラット歯胚組織より分離したRTG-2細胞に2GyのX線照射をおこなった場合【G_1】期の減少とS期の増加が認められたが、S期への蓄積は照射後2日目で最大となった。このS期への蓄積は【G_1】blockとS期から【G_2】期への移行の抑制によるものと考えられ、放射線感受性において株細胞とは異なる機構が関与している可能性を示唆するものであった。
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