配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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研究概要 |
ホルモンおよび神経伝達物質として, 生体の情報を担っているカテコールアミンは, 生体内で微量に存在し, 不安定でかつ非常に速く代謝するため, これらの変動と人との活動との関係を知ることは困難とされている. すでに本研究者らは, カテコールアミンおよび代謝物の特異的抗原および抗体を調整することに世界で初めて成功している. 本研究では細胞融合法により, 純度の高い単クローン抗体を作り, 生体中のカテコールアミンの測定に応用するための基礎的検討をすることを目的としている. この3年間に, 直接及び間接的に以下の成果が得られた. 1.ノルエピネフリン及びエピネフリンのラジオイムノアッセイを確立した. 2.代謝物であるバルニマンデル酸(VMA)とホモバニリン酸(HVA)の抗原及びモノクローナル抗体の調整並びに酵素免疫測定法を開発した. 3.HVAおよびHVAの酵素免疫測定のため, モノクローナル抗体よりFab'調整し, 西洋ワサビパーオキシダーゼで標識した. これにより尿中のVMAおよびHVAの測定をし, 神経芽細胞腫のスクリーニングが可能であることを確認した. 4.数百万の検体のスクリーニングのためドライケミストリーを検討し, 基礎的に可能であることが判明した. 5.カテコールアミンおよび中性代謝物のモノクローナル抗体の調整は引続き行わなければならなかった. 6.受身凝集反応用マイクロカプセル及び免疫センサーなどの種々のバイオテクノロジーによる測定法の基本的条件をみ見い出した. 7.測定法に派生して問題となった新しい化合物を同定した. 8.これまで得られた方法の実用的な評価をするためにカテコールアミン類の分析法について総合的にまとめた.
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